この冬一番の寒波到来。朝は零下、昼からみぞれが降る予定。
平地でも風が強く、寒さ極まる中、大鳥居の岩場でルートクライミングを楽しんできた。
昼から天気が悪くなるとの予報なので、長く登るために早朝に岩場に来た。
その時の岩場の気温はおそらく-1℃ほど。風はそれほど強くないものの、体感気温は-3℃くらいだったのではないかと思う。
寒すぎるので防寒肌着+防風登山用長袖+フリース+ソフトシェルの体制で登ることに。もちろん防寒用のスパッツも履いていた。
ソフトシェルのせいで腰回りが膨らみ、1本締めのハーネスのギアラックが遠くなって参った。
今回はパートナーがトップロープで登りたいとのことだったので、先攻、リードのマスタースタイルで登る。
まずは四度目の青春 5.10a/bでアップ。
寒すぎて指先の感覚がない。何かギザギザしたものを掴んでいるのはわかるけれど、その保持具合がわからない。
そのせいで無駄に力が入っていた。
こんなのは前回の寒波到来時に行った椿岩以来だ。
ただ、あの時よりはマシだったと思う。風の有無の差は大きい。
寒いせいか体が硬い。凍えた指先で保持感のないまま、テンションを覚悟して進んだところ、それほど苦労せず完登。多分慣れているからだな。
さすがにこんな日は誰もこないだろうと思っていたら、先週、先々週会ったペアとまた遭遇。お互い若干呆れ顔な感じ。
その後もホームジムの店長さん夫妻が来たり、寒い中そこそこ賑わった。
1時間ほどトップロープのビレイを行い、さらに体が冷え切った。
温かいスープを飲んでひと休憩を挟んだ後、杉木よ永遠に 5.10aを登る。
何度か登っているので余裕をこいていたら、1ピン目と2ピン目の間のレイバックで足が滑って1テンション。やってしまった……油断大敵。
その後も体がぎこちなく、今まで悩まなかったところで悩んだりしながら、とりあえず登りきった。
続いて右端のコブラツイスト 5.10bに挑戦。
前回は3ピン目からのトップロープでスタート、3テンションほどしたルート。
もちろん今度はリードでの完登を狙う……が惨敗。
凹角を嫌って1ピン目から2ピン目をまっすぐ直登できないか試行錯誤したり(1テンション)、結局凹角に戻った後にムーブに試行錯誤したり(テンション数忘れた)、3ピン目を掛けるのが怖くてテンションをもらったり、3ピン目に行くムーブを思い出すために試行錯誤して……あーもうめちゃくちゃだよ。
テンションフィーバー。テンション祭り。
とりあえず登りきったぜ。
この時、コブラツイストの終了点の右のフェースにボルトが打ってあるのに気づいた。
こんな難しそうなフェースを越えて一体どこに行くルートなんだろうか……。
そろそろ天気的に終わりかなと思って雨雲レーダーを眺めるも、雨が降る気配がない。
クリームパンを食べてコーヒー(カフェオレ)ブレイク。
昼で終わる予定だったので、昼飯は持ってきてなかった。おやつのつもりで買っててよかった5個入りクリームパン100円。
昼間でも気温は3℃ぐらいまでしか上がらなかったと思う。
でもこれぐらいなら何とか体動いて登れる。寒さの限界ラインがわかってきたような。
空いているルートを探したり、終了点の占拠状態を確認しに上まで歩いて登ったりした後、苦手なパワーorセンス 5.10に挑戦することにした。
未だにテンション祭りなルート。
寒さで体が動かないし今回も望み薄かな……と思っていたら、いつも苦慮するスローパー気味なカンテがよく保持れる。フェースのカチも苦労しない。ヒールもよく決まる。いつもなら耐えるので精一杯でクイックドローのセット、クリップができないところが、不安なくできる。
あれ?あれ?と思っているうちに完登してしまった。やった……ぜ?
直前に山を歩き回ったことで体が温まったのが良かったのかもしれない。
トップロープ用の支点を木に作った後、パートナーがTRカンテ 5.7をスラブ面、左カンテで登った後、フェース面から右カンテで登った。
最後に、信楽街道 5.10c。
前回完登できたルート、果たしてまぐれなのかどうなのか……と若干ビクつきながら登り始めた。
スラブからカンテ、カンテ後のクラックとそれぞれ核心を余裕を持ってクリアすることができ、やや拍子抜け。完登。
日が沈む1時間前に下山した。
結局日が沈むまで気温はあまり上がらなかった。
でもよく乾いていて、雨も雪も降らなかった。つまりはそこそこ良いコンディションだった。
コブラツイスト 5.10bは無念だったけれど、新しく完登できたルートがあったり、再登が確認できたルートがあったり。
これくらい寒ければどうなるのか、どうすれば良いのかわかったりと、実りの多い日だった。