前日の雨で湿気った早朝。
滋賀の北小松にある獅子岩でマルチピッチの練習をしてきた。
岩場に近づくまでわからなかったけれど、たしかに獅子の顔をしている。凛々しい。
この岩場はアプローチの詳細やトポがネット上でほとんど公開されていない。(昔のクライミングジャーナルに、記事が乗っていたらしい)
その割に、画像や記事がたくさん見つかる。
どうやらこの岩場でクライミング体験会みたいな有料講習が頻繁に開かれているらしい。
場所がある程度わかっているのでなんとかなるだろうとアプローチ開始。
楊梅の滝:雌滝。
楊梅の滝:雄滝。
……右往左往したあげくなんとか到着。
2ピッチほどに切れそうな大きなスラブ面。ここを練習場にする。
前日の雨のせいで、日の当たらない岩はすべてしっとり濡れていた。
ひとまず岩場全体を確認して回ることに。
魅力的そうなフリーのルートがいくつも見つかる。
マルチピッチの練習の後に挑もうと決めた。
雄滝の頂上。荒々しい。
スラブ面を2ピッチに割って登った後、懸垂下降で降りた。
教わることが多く、かなり時間を使った。
このスラブ面には新しいものから古いものまで、呆れるほどボルトやボルト跡があった。
後で雑誌を取り寄せて記事を読んでみたら、昔国体が開かれたことがあり、その時に櫓を作るためにボルトを入れまくったのだとか。
今主流の「岩をなるべく自然のままに」という思想からすると到底許容されない行為に思える。
今と昔どちらがいいとかはともかく、クライミングの価値観・文化は時代とともに移り変わっていくものだということを感じた。
昼飯を食べていると雨雲が近づいてきているとの予報。
前回みたいに濡れ鼠になる事態は勘弁。ということで早めに撤退した。
やり残したことは多い。
また行くぞ。