またしても真夏の千石岩をリードで登ってきた。
7時半頃から早尾神社よりアプローチ開始。
金曜日に集中豪雨があったせいか、山道は少し湿っていた。
前回はヤマビルに這い寄られたこともあり、ビクビクしながら岩場に到着。
常に影となるスラブ面や染み出しの多いフレークを除いて、パリッと乾いていた。
今回はヒルはいなかった。
そして人もいなかった。
見かけたのはアッセンダー一つで登り、グリグリ一つで懸垂下降をする仙人というか天狗じみたソロクライマーのお爺さんだけだった。
こんなに人のいない千石岩は初めて。
存分に、好き勝手に登ることができた。
まずは貫ちゃん 5.6のスラブでアップ。
やや湿っていたけど問題なし。
続いて体力があって涼しいうちにバフフェイス上部下部連結 5.9 + 5.10aを登る。
何度も登った経験から気を抜いていたのか。
少しムーブがズレて、無理やり持ったスローパーホールドから手がスっぽ抜けて予想していなかったフォール。足首をほんの少し痛めた。
やはり日の当たっているところは熱く、手のチョークがどんどん奪われていく。そしてそれに比例して手が信用ならず、無駄な力が入り、パンプしていく。
なんとか登りきるも2テンション。
うーん……このシーズンで登りきれるパワー、スタミナ、メンタルを身につけて秋冬の本シーズンに突入したいなぁ。
次は今まで登ったことのないKeiちゃん頑張れ 5.10aに挑戦。
トポにはNPと書いてあるも、プロテクションなしで登れるよとは聞いていた。
このコンディションでホールドとムーブを探しながら行くのは相当厳しい……と思いながらダメ元の気持ちで登る。2テンションで核心を越えて完登。
クイックドロー回収のために再登して、無事リード、ノーテーションで完登できた。
久しぶりに満足な登りができた。
その次は一緒に行った人が登りたいと言ったフレークルート 5.10b。これまた初挑戦。
メンバーの誰も登りきれないので、何とか自分が登りきってクイックドローを回収するしかない。
すでにヨレかかっていたので、上部のルートをやや無視しながら、何とか終了点までたどり着いた。
トポにNPと書いてあっただけあって、たしかに上部にはプロテクションを入れたほうが安全そうだった。
それでも何とか登りきれたので、無理を通す(自分が勝手に見限っていた限界ラインを更新する)自信がついたような気がする。
最後はノーマルルート 5.7のビレイなどをして終了。
ここ最近納得の行かない登りが多い中、久しぶりに満足な登りがいくつかできた。
この調子を次につなげたい。