ムイ

もはやクライミング日記

2017/08/27 晴天の金毘羅山

前日の朝に雨、当日はカラッと晴れて秋の予感を感じる空。

金毘羅山でマルチピッチ、外岩リードを楽しんできた。

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いつもは経験豊富な人に連れてきてもらっていたところを、同時期から教わった二人だけでマルチピッチに挑む。

登るところは金毘羅山の北尾根

どのピッチも5.4以下ぐらいのところなので登ること自体は全然問題ない。

それよりもロープ流れの考慮や支点構築、ロープの受け渡し、合図のタイミングなどシステムや手順の復習と実践が目当て。

 

8時頃に北尾根取り付きに到着。

山道はほんの少し湿気っているくらいで、コンディション良し。

岩についてる苔からも湿り気は感じなかった。

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少し休憩してから、準備、近くの木を使って手順の最終確認をしていると9時を過ぎていた。

1ピッチ目は簡単なイメージがあったので、パートナーに譲る。

 

ナチュラルプロテクションはまだまともに設置できない(その上持ってない)ので、立木を使ってランニングビレイをとっていく。

スリングを出してカウヒッチを作ってカラビナを通して……これの設置と回収に時間がかかる。

 

人は少なく、ソロのおじさん2人、あとは船(という入門向けの岩)で講習をすると言っていたお年寄りの10人弱のパーティーしか見かけなかった。

 

1ピッチ目終了の笛の音を聞いてビレイ解除。

笛を吹いてビレイ解除完了を通知。

ロープが引き上げられるのを待って、ロープいっぱいの合図。

軽登山靴をリュックにしまいこんで、クライミングシューズを履く。

 

今回はシューズを履いている時間が長いことを考慮してヒール周りのゴムが割れきったevolvのnexxoを持ってきていた。

割れたからと言って性能が落ちたわけでもない感じ。ヒールがすっぽ抜けることもない。

まだまだ使えそうだ。

 

上からのビレイの準備ができた合図を聞いて、自分も登り始める合図を出して登り始めた。

 

1ピッチ目(フォロー)

長い。ロープからすると45mくらいある。

後半になるにつれて斜度が上がる。

簡単。5.3ぐらい?

 

速度を意識してつるべ方式で登ることにした。

 

2ピッチ目(リード)

いつもなら分ける20m、15mくらいのピッチをつなげていく。

後半が北尾根で一番難しい部分。といっても5.4くらい。

つなげたせいかロープの流れが悪く、荷物も相まって体が重い。

後半は踏ん張り声を上げながら登っていった。

終了点の木にたどり着いて、支点を作成し、セルフビレイを取り、ビレイ解除の合図を出す。

今思い出せば、ロープでクローブヒッチを作ってセルフビレイのバックアップを取るのを忘れていた。

ロープを引っ張り上げてビレイデバイスを設置し、フォロワーのビレイを開始。

上からのビレイを自分だけでやるのは初めてだった。ロープが重い。

ただ、徐々に慣れて重さがなくなっていった。

 

3ピッチ目(リード)

ピッチ間が開きすぎているので歩くしかなく、もはやつるべをするメリットがない。

パートナーが2ピッチ目で疲れているようだったので、3ピッチ目もリードすることにした。

簡単。5.2くらい?

短いので4ピッチ目と繋げられないかなと思ったけれど、少し谷になっており繋ぐのは厳しそう。

10mほどで終了。

 

4ピッチ目(フォロー)

フリーソロで登るというか歩いても良かったのだけれど、せっかくなのでロープを張って行く。

簡単。5.1くらい?

 

これにてY懸の頭に到着。

この時点で11時過ぎ。予定通り。

まあ自分たちの力量からするとミスもなくうまくいったと思う。

 

日差しはきついけれど、木陰に入れば涼しい。

少し風も吹いていい感じ。

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早めのお昼休憩をとった後、Y懸の頭を懸垂下降で降りた。

状態の良さそうなリングボルト3つにロープを通して、支点確保。

懸垂下降は苦手だ。手間といい、ロープ投げといい、ロープ回収の不安感といい……。

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その後フリーを楽しむために看板課題の多いホワイトチムニーを目指して下降路を歩いた。

案外すぐ到着。

金毘羅山の岩場は思ったよりも岩が近いんだな。ありがたい。

混み合うとトポなどに書いてあったホワイトチムニーには誰一人いなかった。(そして誰一人来なかった)

日の当たる部分は暑いけれど、15時過ぎた頃から影に入り快適に。

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古い岩場ということもあり、ハーケンだらけ。

要所要所に新しいボルトが入っており、安心して登れた。

トポにNPと書いてあっても、なくても登れる。

 

チムニールート 5.4

5.4という低グレードなのにトポでは星付き、好ルートと書いてあったので腹ごなし、アップがてらに登る。

チムニーの中にプロテクションを突っ込みやすいクラックもあり、講習に最適という感じがした。

オンサイト。

 

コーナーハング 5.9

ガバクラックがちょっとだけ持ちにくく、滑る。

レイバックの体勢になった際、右面にスメアしていた足がズルズルと滑って焦った。

オンサイト。

 

サラワリ 5.10a

きれいなフェースとトポに書いてある通りに、これぞフェースみたいな課題。

ムーブ探しに苦労して20分位壁に張り付いていたと思う。足先が痛くなった。

フェース部後半になるほど手が悪く、最後まで油断できない。

でも諦めずに最後まで登りきれてよかった。

オンサイト。

 

右ハングルート 5.10b

ちょっと向きの悪い、少し滑るガバを持って体を持ち上げるだけで終了という感じ。

その核心を越えるとすぐガバがあるので十分休めた。

これは左隣のコーナーハング 5.9よりも簡単なのでは……。

オンサイト。

 

金毘羅山のルートは全体的にグレードが甘めな気がする。

 

4本登ったところで17時過ぎになったので下山。

途中ピラミッドやゲートロックといったルートの多い岩を下見しながら帰った。

 

マルチ手順、支点構築、懸垂下降、結び変えによる下降、その他習ったことすべてを使う機会があり、フリーも登りきれて満足な1日だった。

 

まだ登れてない岩、ルートが多々ある。

また来たい。