ムイ

もはやクライミング日記

指を痛めすぎる

レストせど
レストせど猶わが指の痛みなくならざり
ぢっと手を見る

        ムイ『一握したい』より

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ライミングでまた指を痛めた。中長期離脱中。

それに関する内容をつらつらと書いている。医学的見地などはほぼなく、あまり参考にならない。

経験年数を経て、指の故障の症状が変わってきた

ライミングを初めてから2~3年目でよくあったのは急性腱鞘炎、いわゆるパキりだ。

ちなみに今までパキッという音を聞いたことがない。痛みもいつも手のひらまで行くか行かないかくらいだったので音が鳴るほどの障害が発生しなかったということなんだと思う。

 

個人的な見地から、故障の症状は6段階に分けて考えている。

ステージ1:違和感がある

ステージ2:強く力を入れる(よく使う)とやや痛むが、RPの挑戦に差し障りはない

ステージ3:RPの挑戦に邪魔になる程度は痛む

ステージ4:日常生活でも痛みがある

ステージ5:外見で変化が見える

ステージ6:動かせない、動かない

 

ステージ1は要経過観察みたいなもので、要するに登れる。

ステージ2の扱いが厄介で、このステージを続けるとあるきっかけで一気にステージが上がってしまう。

ステージ4以上は病院案件だ。

 

話を戻す。

2~3年目まで、室内ボルダリングメイン登っていたときにあった故障はすべて急性なものだった。

何らかのタイミングで一気にステージを上げてしまう、いわゆる「事故的」な故障が多かった。故障というより怪我の類だ。

痛みの経過からすると、こんな感じ。

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あるきっかけで一気に強い痛みが出る。

治りは比較的早い。

 

4年目あたりから毎週外岩に行くようになったり、負荷の高いトレーニングを始めてから、故障の発生がこんな形に変わった。

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徐々に痛みが強くなっていく。少しのきっかけで症状が一段階上がる。

強烈な痛みにはならないものの、治りは遅い。

慢性的な故障に近い。

 

悲しいかな、力量を置き去りに故障具合だけは一人前のクライマーになりつつある。

原因を探る

一番考えられるのは登攀フォームが悪いせいで、指ばかりに負荷がかかっているということだろう。

ただ、個人的にはそれほど問題のあるフォームではないとは思う。

綺麗と言われたことが多いわけではないけれど、汚いと言われたことはない。

ただ、粘り強く登っているらしく取り付いている時間は長い。そこらへんが普通より負荷をかけてしまう原因なのかもしれない。

いわゆるオーバーユースの類だ

といっても自分は基本的に連登はしない。週3~4日で、中1日は空ける。

下記の記事なんかではオーバーユースは故障の原因にならないなんてことも書いてある。

www.climbing-net.com

外岩に行き続けた結果なったということから、中時間(4時間ほど)の間、負荷の高い行動をそれほど良くはない登攀フォームで繰り返し続けたことが要因なのかもしれない。

対策を考える(まず治す)

やることは3つ。

  1. 故障を治す
  2. 登攀フォームを改善する
  3. レーニングメニューを見直す

1.故障を治す

故障からの回復についてはレストするしかない。

ステージ3くらいの故障を整骨院に診断してもらっても「安静にして下さい」と言われて痛み止めや湿布をもらうだけで終わる。

痛みが出ない程度に登るといいとも歴戦のクライマーから言われたのだけれど……正直難しい。今までの経験上、長々とレスト期間を取ったほうが結果的には回復が早かった。

 

ちなみに、YouTubeに上がってるボルダリングの整体院さんの動画は、自分にはよく効いた。

www.youtube.com

特に指のマッサージはよく効く。終わった頃には痛みが3~5割減する。

www.youtube.com

家から近ければぜひ通院してみたいところだけれど……関西からだとなかなか厳しい。

www.bouldering-seitai.com

2.登攀フォームを改善する

登攀フォームについては前々から考えていて、こんな本も買ったりしていた。

その結果登攀フォームは少しマシになった……ような。

この本の内容を半年~1年ほど実践した結果をいずれまとめてブログに書こうと思っていた。

けれど本に乗っているトレーニングメニューを行っていたところ、最終的には故障につながってしまった。

これは別に本に書いてある内容が悪いわけじゃない。これについては後述する。

 

自分は人から指摘されるレベルの猫背だ。

そこらへんが負荷のない登攀フォームを実現できない原因になっているのかもしれない。

そう思って姿勢改善・体幹強化をメインに扱う整体に通い始めた。

結構高価なのだけれど……施術後は見えるレベルで姿勢が変わる。

家でできる改善トレーニングも教えてもらえるのでありがたい。

高い出費に見合うものを得たいところ。

 

外岩でのクライミングが故障のステージを上げるきっかけになったことは多い。

要するに落ちまいと過剰に手に力を入れすぎて粘った結果高い負荷がかかったんだろう。

マットがあるとはいえどうしても室内よりも手に力が入ってしまう。室内でも、無駄に力を入れてしまっているなと感じることが多い。

強く力を入れすぎないようにする方法……これは正直対策がわからない。

どちらかというと身体的な操作法よりもメンタルの問題かなとも思っている。

3.トレーニングメニューを見直す

 故障前のトレーニングメニューを今振り返ってみると、おそらく自分には負荷が高すぎる内容だったのかもしれない。

 

こんなトレーニングを行っていた。

月:レスト

火:動的・静的ストレッチ15分、アップ10本、RP1.5時間、持久・瞬発系サーキット30分20本、トラバース、静的ストレッチ15分

水:ジョギング30分弱

木:火曜と同じメニュー

金:ジョギング30分弱

土:体幹レーニング+ジョギング30分弱

日:外岩ボルダリング

 

人によっては全然負荷が低いかもしれない。ただ自分にはまだ早かった。

最初の1ヶ月は良かったものの、それ以降はほんの少しずつパフォーマンスが落ちていった。

これぐらいできるからこんなもんだろ、ヘトヘトになるしこれでちょうどいい……みたいな感覚はどうやら間違っていたらしい。

コーチしてくれる人がいればいいのだけれど、そのアテもないのでこの失敗を教訓にほどほどな負荷を捉えていくしかない。

まずは故障前のグレード-1くらい登れるように戻すまではのんびり登って、それからトレーニングメニューを考えようかと思う。

その他

故障回復のための中長期のレストで一番辛いのはもちろん登れないことだけれど、それに加えて生活リズムが乱れるのが辛い。

火・木の仕事終わりのジム、週末の長時間クライミングはもう3年以上続けている生活リズムだ。

ライミングの時間を筋トレなどで埋めようにもなかなか埋まらず……怠惰や酒など体に悪い方向に流れてしまう。

それが原因で体調不良を招いたり。

 

良くない。

故障はすべてに良くない。