やや風の吹く、見事な秋晴れの日。すなわち登山日和。
楊梅の滝からヤケ山、ヤケオ山とリトル比良の稜線を通り、釈迦岳を経て八雲ヶ原までの往復ルートの登山を楽しんできた。
※写真多め注意。
今回通ったルート。
楊梅の滝にある駐車場に車を止めて、そのまま八雲ヶ原目指しての稜線歩き。
距離がわからないけれど、15km超くらいだろうか?
楊梅の滝近くにある獅子岩や北小松の岩場にアプローチするために、何度か来たことがあるのだけれど、アプローチに使っている登山道の先、その様子を知らなかった。
それを知るのが目的だった。
8時過ぎに楊梅の滝の駐車場に到着。
車が多いかなと思ったら、駐車場には1台しか止まっていなかった。帰りのときは4台。満車になることはなかったのかもしれない。
獅子岩に行くために右に曲がったことしかない分岐を左、涼峠の方向へ。
この峠の読み方がわからないのでずっと「すずしとうげ」と呼んでいたけど、正しくは「すずみとうげ」らしい。
峠に差し掛かると平坦な道になり、風が吹くようになった。確かに涼しい。
高島からの北風がここらへんから抜けるからだろうか?
だとしたらここより北の寒風峠は、名前の通りもっと風が吹いて寒いのかもしれない。
広葉樹が多く植生が豊かで、歩いていて気持ちがいい。ここはいい場所だ。
大して急ではない登りを経て、ヤケ山に到着。小休止した後すぐ出発。
まだ先は長い。ここからヤケオ山が一番きついポイント。
……なのだけれど登りはそれほど苦にしないので、ほとんど休みを取らずに一気に登りきった。帰りに斜度のキツさに気づいた。
台風21号の影響か、あちこちで木が倒れているものの、すでに迂回路が用意されていたり邪魔にならないようにどけられていたりと、登山道はしっかりと整備されていた。
迷うポイントもなかった。
タンヤマノ頭あたりから植生が変わり、視界が開けてきた。
左手には先々週登った蛇谷ヶ峰が見える。
日差しはきついけれど、それ以上に風が吹いて肌寒さを感じた。
このルートの中で多分一番寒いポイントだと思う。
ヤケオ山に到着。人がいない。
このルートは不人気なのか、ほとんど人に出会わなかった。良いルートなのに。
アウトドア愛好者御用達のお菓子を食べて一服。溶けないチョコなのでありがたい。
景色が最高になっていく。楽しい稜線歩き開始。
紅葉はあちらこちらで始まっていた。
景色とアップダウンを楽しんでいるうちに釈迦岳に到着。
大津ワンゲル道を通ってきた人がいて、人が増え始めた。
電波塔近くに生えていた。たぶんマムシグサ。キモい、というかグロテスクさが極まっていてもはやエモい。
落ち葉の多い道をサクサク進んで、平らなスキー場後を通って。
目的地の八雲ヶ原に到着。
標準ペース4時間20分のところを3時間強で来れたので、まあ上出来な感じ。
八雲ヶ原名物イモリ。手足をワタワタしながら泳いでおり、ベリーキュート。
ここでお昼を食べた。
やはり人気スポットだけあって常時5人くらいはいただろうか。でも、騒がしくなく快適。
足を伸ばして武奈ヶ岳まで行くくらいの余裕はありそうだったけれど、+2時間は嫌な予感がする、申請した登山計画から外れる、何回か登ったことがある、別にピークハントが目的じゃないし~……などと言い訳を考えてやめた。
ピクニックシートを広げて、フリースを着込んで横になってしばし休んだ。
それにしてもいい場所だここは。比良山地には何度も足を運んでいるのに、八雲ヶ原には来たことがなかったのだ。近い内にもう一回来よう。
……寝たらマズい。40分ほどダラり過ごした後出発。
登山口に戻る前に寄り道。湿原を眺めつつ、北比良峠を目指す。
北比良峠に到着。湖を見ても、山側を見ても、どちらもいい景色のポイント。
次の登山ルートは、イン谷口から八雲ヶ原を経て武奈ヶ岳にしようと決めた瞬間だった。
復路は往路よりも景色がいい。ペースが上がる。
膝の調子も良い。下りで膝が痛くなるのは単純に筋力不足だったようだ。
行きしも帰りしもこの枝に頭をぶつけた……。特に帰りはド派手にぶつかってコブができた。
最高だった山行のなかで唯一の失点。
帰りに名残惜しく獅子岩を眺めたらクライマー発見。
指が治るのが待ち遠しい。
余裕を持って下山。
ここ数年で一番満足な登山だった。
次もこんな登山ができるといいな。