ムイ

もはやクライミング日記

2020/10/25 この世の道楽のすべて@芹谷屏風岩

二日前は大雨。当日は晴れ。気温は平年並み。

芹谷屏風岩でリードクライミングを楽しんできた。

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前置き

また週後半雨なのかよ!という空模様だったが、木曜~金曜の間だけ降り続いた。

週末は快晴……つまりは芹谷チャンス!

この機会を逃してはならぬ。

日曜日の誘いにもはや返事など不要だった。

 

しかし、ここ最近妙に鼻水が出る。何らかの花粉の影響なのか、寒くなって鼻風邪でも引いたのか。

鼻通りが悪く睡眠の質が落ちていた。体も嫌に冷える。

 

……スーパー銭湯に入りたい。

 

ここ最近抱いていた想いだった。

岩登った後に入って体を芯まで温めたい。

しかし、狙いのルートが登れなかったらストレスを貯めたまま悶々とお湯に浸かることになるな……その場合は入らず帰ろう。

あまり良く寝れず重いまぶたと、プレッシャーから陰鬱な気持ちになりながら入浴セットを準備して車の中に放り込んだ。

 

ところで、ヤマビルは20℃以下だと活動が鈍るらしい。

ヤマビル Q & A

ここ最近の最高気温は20℃強。もうそろそろいないのでは?と思いアプローチ開始したところ、小指の爪くらいまるっと膨らんだ蛭が葉っぱの上でのんびりとしているところに遭遇した。

もう腹いっぱい吸ったけど……でももう少し吸ってもいいかもな~みたいな雰囲気を醸し出してやがる……。

それ以降も地面を注視していたけれど、見かけることはなかった。
しかし別パーティーの方が吸い付かれていたらしいので、油断は禁物かな。

 

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岸壁からは染み出しが予見されているところからはすべて染み出しているような状況だった。

さすがに一昨日の水気が簡単に抜ける岩場ではない。

 

駐車場、岩場は大混雑。

25人ほどいたと思われる。こんなに人がいるのは初めてだった。

いつもアップに使っているハングルーズ 5.10aラ・バンバ 5.11aは早くも埋まり、待ちの人がいる状況。

こりゃ待っていたら勿体ないなと思い、早々に小屏風岩へ移動した。

 

ボーイズマインド 5.11a

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まずはアップに5.11aから。11aのボーイズマインドもラ・バンバもアップに使うにはややキツく、いつも1テンして悔しくてもう一回トライしている感じがある。

染み出しはあるものの、キーホールドはどれも濡れていなかった。

上部でパンプしたのでたっぷりレストしたものの、一発で登り切ることができた。

これは幸先が良いぞ!

 

前回の反省点だった「無駄なトライを減らす」の反省点が生きている気がする。

kuramiya2.hatenablog.com

 

ダイアモンドダスト 5.11b/c

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今シーズンの第一目標。これをやるために今日は来たと行っても過言じゃなかった。

前に挑んだのは3週間前。

kuramiya2.hatenablog.com

 

記憶はおぼろげ……でも大丈夫!こんな事もあろうかと攻略図?を作っておいたんだよ!

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スマホに保存しておいた図をしっかり読み解き、下部から眺めてムーブを思い出す。

1回目のトライで決めたかったけれど、さすがにそう簡単にはいかない。

3テン、要所要所で止まることになった。テンションごとに気づきを増やしてムーブを改善していく。

 

2トライ目。

核心部も超えて5ピン目も掛かった。あとは見にくいポケットを取ってゴリ押すのみ……!といったところで足順が曖昧なところでフットホールドを間違えた。

悪いフットホールドでポケットを探しに伸び上がったところで足を滑らせて大フォール。

ここで決めるべきだったのに!

 

気持ちが重くなる中、リュックとロープバッグを背に寝転がって回復を図った。

3トライ目。これで登れなかったら今日は無理!

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やったぜ。

 

大満足な登攀だったけれど、反省点、改善点もまだ多い。

前より少し思い切りのある、フォールするようなムーブができるようになったものの、まだムーブを固めきらないと登りきれない

核心部などはテンション、ハングドッグでしっかり確認していかないといけないし、核心以外もいちいちムーブ、ホールドを決めないと登りきれない。

パッと見てサッと最適ムーブを組み立てて、オンサイトとまでは言わなくても少ない本数で完登したいなあ。これは経験を積むしかないのか。

 

あと、まだジムのRPグレードで起きるような、ムーブを完全に固めきっても後半の核心部は一か八か!みたいなトライになっていない。

まだプッシュできる余地があるってことだろう。

かといって一気にグレードを上げて怪我や故障をするわけにも行かないので、じわじわグレードを上げていくしかない。

 

湖彦(うみひこ) 5.10d

次の目当ては舞姫 5.11a/bなのだけれど、ラ・バンバ舞姫共通のルートは人気が高く、まだまだ待っている人がいる。

待っている時間が勿体ないので、パートナーを若干けしかけるような感じで、前から気になっている湖彦 5.10dを触ることにした。

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周囲の反応からはどうも不人気なルートらしい。

 

石灰岩特有のガビガビホールド、いくつも選択肢のあるホールド群、足場に迷いながら進む。

困るのが左側のクラックで、これはリハビリテーション 5.10aという別のルートだ。

この誘惑に耐えながらムーブを作るのが難しい。

迷いながら各駅停車、3ピン目までムーブを作ることに成功したけれど、そこから終了点までを左ガバラインを限定して登る方法が見つからない。

あと一つ、右手で保持するポイントが見当たらない。もう少し右足を上げれば何とかなりそうな気配があるけれど……よくわからないまま飛び出せば結構な距離フォールする。

諦めて最後だけ左ガバラインを使って登りきった。

 

とりあえずこれで登ってみるかーと挑んだものの、3ピン前でムーブを間違えてテンション。一度降りた。

もう一度やるぞ!と決めたところでベテランクライマーの方から指摘が入った。

あまりにも取り付きに近いところでたむろしたままだと、ルートを専有している形になるので、一度取り付いて降りたら取り付き周囲から離れるのがマナーだと。

なるほど……まだまだ自分は常識がわかっていない。こうやって教えてもらえるのはありがたい。今後気をつけたい。

 

で、しばらくした後もう一度やったものの、結局1テン。決めきれずに終わった。

不甲斐ない。

 

ハングルーズ 5.10a

クールダウンに1本。

あちこち大きな染み出しがあり、ヨレもあり、めたくそ汚いゴリ押しで登りきった。

もう少しためになる登りを考えたほうが良さそうだった。

 

下山、リラックスタイム

4時半を過ぎると屏風岩のある谷から日差しが去った。

沢山の人が同時に降りるのは怖いアプローチなので、早めに下山。

そして……スーパー銭湯の時間だあぁぁぁ!

 

1時間近く、湯船に使って心身ともに温まった。

今日はこの世の道楽のすべてをかき集めた気がした。といっても自分の世界だが。

 

そのまま外食して帰りたかったけれど、作りおきの野菜があるので王将で油淋鶏と餃子をテイクアウトして帰った。

 

芹谷屏風岩の今後の課題は……。

  • 湖彦 5.10dにリベンジする
  • 舞姫 5.11a/bを登る
  • バイタルポイント 5.11c/dに挑む

楽しみだ。