ムイ

もはやクライミング日記

2021/03/27 改善、大敗退、初めてのA0@芹谷屏風岩

4月中旬なみの暖かさ。晴れ、午後から薄曇り。

芹谷屏風岩で外岩リードクライミングを楽しんできた。

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前置き

土曜は晴れ、日曜は大雨の予報。こうなりゃ土曜しかないな!

リード熱が入ったので自ら声を掛けて予定決定。

……その後、豊田の岩場への外岩ボルダリングのお誘いも入ったけど、結局断った。

 

また、ボルダリングとリードのバランスに悩む日々が始まりそうだ。

 

混雑具合について

屏風岩に3~4組、小屏風岩に1組くらい。岩場にいたのは計10人ほどだっただろうか。

基本的に空いていた。

 

コンディションについて

木曜に雨が降った影響もあってか、染み出し多め。

必ず染み出すと言われているようなポイントは漏れなく濡れていた。

といっても、登れないほどではなかったと思う。

 

ヤマビルの気配もなく、一番良いシーズンなのかもしれない。

 

ハングルーズ 5.10a ○

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とりあえずアップに。

先週は久しぶりなこともあってか迷ったり強張ったりするようなことがあったけれど、今日は問題なくスイスイと登れた。

良い予感のある1本だった。

 

エスニック 5.11b/c ×○

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屏風岩の左にあるルート。

クラックの左側からスタートして、右にトラバースした後直上する。

100岩のトポにはNPと記載があるけれど、カムはなくても問題ない。

最初はクラック沿いくらいを右斜めに行くのかなと思っていたら、そこそこトラバースするので驚いた。

同行者が以前トップロープで触ったことがあるらしく、それを登るというので便乗させてもらった。

 

 パートナーのマスタートライの後、クイックドローのかかった状態で挑戦開始。

クラックの下部あたりがめちゃくちゃ濡れており、うっかり濡れたところを掴んで泥だらけになった。チョークバッグに手を突っ込むのが躊躇われるくらいに。

仕方がないので膝で拭いた。

 

クラックを境に左から右に乗り移る際のガバ角の処理。無理やりマッチできないわけでもないけれど、クラックに右手ジャミングを効かせるとあっさりクロス取りできた。

やっててよかったジャミング!こういうワンポイントで活かせるのが嬉しい。

 

ガバめなトラバースは足もしっかりしていて爽快感がある。たぶん10bとかくらいなんじゃないだろうか。

そして後半の2ボルト分のフェイス、スラブ部分が核心だった。

やや遠い右か左か迷うような縦ガバサイド取り、迷う足置き、そしてその後の薄めの出っ張りやカチをスラブで足を利かせてしっかり捉えて、遠いガバを取る。

この2ボルト分で結構迷った。

 

トップアウトして、再挑戦。同行者は無事完登。

自分も続かないと……ムーブは概ね完成しているんだ。3本目に突入なんてことになったら体力も時間も勿体ない。先週の反省を生かして、2トライ目決めるぞ!

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下部、トラバース部は比較的スイスイ。

しかし、最後のボルトあたりで凄まじく苦戦した。

縦ガバから右に乗り移って立ち込むのだけれど、立ち込むための右手のホールドが悪い。親指を効かせて保持ることはわかっていたけれど、いまいち納得できる保持感が出ない。

何度か諦めそうになった。無理と思うたびにパンプがキツくなるので、ちょっと力を抜いて無理とか無理じゃないとか考えないようにしたらそれだけでパンプが抜けた。

……マジで人間の感覚は心に支配されてるんだな……。

声を出して気合で右に移り、そのまま登りきった。

 

2トライ目で無事完登。嬉しい。

先週の反省ポイントが改善されているようで良かった。

 

バイタルポイント 5.11c/d ××

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お昼休憩を挟んで、次は誘惑のカギ穴 5.11b/cに挑戦しようと思っていたけれど、ちょうど隣のルート(ALL RIGHT 5.11d)のトライを開始されるところで、終了点が同じだったり干渉するのでやめることにした。

 

さて……何をするか……。

悩んだ挙げ句、現時点での一番の目標のルートであるバイタルポイント 5.11c/dに挑戦することにした。

いつも触っている人がいて、それでいて苦労されているようだったので、「混んでるから……まだ自分には早そうだから……」とかなんだかんだ理由をつけて避けていたのだ。

逃げるな。

 

初っ端の下部のスラブから苦戦する。苦戦というか、ものすごく迷う。

パッと見持てそうで、たしかに持てて、でももっと良いホールドがあるのでは……という迷いと疑心暗鬼に囚われて、なかなか体が動かない。

自分の弱点がモロに露呈した。

岩にはリードジムみたいな明確なホールドがあるわけでもない。

ホールドを探す力と、その中から妥協したものを素早く選び取り、なおかつその中でも最適な手用、足用のホールドを組み合わせる力が必要で……それが全く足りていないのを痛感した。

 

ハングドッグを繰り返して前進するも、6ピン目あたりでとうとう完全に止まってしまった。

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全然わからない。左側は濡れまくっているので右側からアプローチしているのだけれど、周辺には薄く返しのついたような小さなコルネが群生していて。

それらのどれをピンチで持つのか、はたまたサイドで持つのか。どのタイミングで足を上げて次のクリップポジションまで体を進めるのか。

まるでわからない。

完全に詰まったので一度降りた。

 

幸い他に登る人がいなかったのでロープを残して、再度挑戦。

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そして問題の箇所にたどり着いたけれど。結局わからない。わからん、わからん。

他に登る人もいなさそうなので、回収をどうするか。最悪残置して帰るか……と悩んでいたら、ビレイヤーからとにかく何でも使って登りきってくださいとのアドバイスが。

 

仕方がない。

念のために持ってきておいた60cmのダイニーマスリングとカラビナでアブミを作ってボルトにつけ、踏んで前進した。

その後も挑戦してみるも、まるで歯が立たず。

再びアブミで前進。ボルトも踏み、クリップ、ロープを通してはアブミを回収しては再度アブミを配置し終了点までたどり着いた。

いわゆるA0。初めてやった。屈辱的だ……。

 

しかし、これで登りきれなくなって、回収を頼める人がいなくても、最悪の場合自分の力でなんとかなるな!いい経験になったぜ!(ウルトラポジティブ)

 

それにしても、先週登ったブロークンフィンガー 5.11c/dと同じグレードとは思えない難しさだ。まだ核心にすらたどり着けていない。

こりゃあ時間がかかりそうだ。

何とか年内に登りたいけれど……いけるだろうか。

 

登った後は心が折れ気味で「もうしばらくいい……」と思ったけれど、たぶん次来てもも触ると思う。

 

ラ・バンバ 5.11a ×

最後にクールダウンがてらに。といってもこのグレードは自分にとってはまだクールダウンにならない。

クイックドローもかかってないのでマスターで行かざるを得ず……マスターで登れたことないんだよな……。

結局途中、象鼻取りのその手前でまごついて、1テンション。

はー……。

 

後から指摘があったけれど、自分は次が確実でない限り体が動かせていないらしい。

確かに、それはわかる。怖がりな自分の弱点だ。

ライミングの醍醐味である、未知への挑戦という要素を全く味わえていない。

室内で何とか改善するすべを考えなきゃ……。

 

振り返り

午前中のイケイケな気分から、午後はどん底に落とされた。

まあ、そういうもんだよな。

手痛い敗北だったけれど、得られるものも多かったし、改善点も明確だ。

……改善方法はまだ曖昧だけれど。

 

めげずに挑戦するしかない。