ムイ

もはやクライミング日記

2025/07/20 避暑クライミング2日目@小川山(ローリングストーン周辺&砦岩前衛壁)

 

1日目

kuramiya2.hatenablog.com

 

起床、朝飯

この日は7時起き、8時出発の約束をしていた。前日は最後に起きてきて焦ったので少し早めの6時くらいに目を覚まして、6時半までゆっくり着替えたりしながら準備をしてからテントを出た。

朝飯はクロワッサンたまごサンドの惣菜パン、粉末スープにドリップコーヒー。パンをちょっと温めていい感じ。

 

天気は快晴。こりゃまた暑くなりそうだぜ。

この日の天気予報は夕方に夕立が来る可能性があるかも……?くらいで、実際は降ることもなくずっと晴れていた。

駐車場はだいたい満車って感じ。この日が一番混んでいたような。

 

ローリングストーン周辺へ

この日は別途合流した仲間と共に砦岩前衛壁に行く予定だったが、そこは東面ということもあり午前中は日が当たって暑いらしい。

なので仲間のオススメで午前中はローリングストーン周辺に行くことになっていた。

実際のこのパターンはありなのだと思う。ローリングストーンは砦岩に行く途中から少しそれたところにあるので、午後から移動するには都合がいい。

 

いつもは右に行く分岐を、左の唐沢の滝の方面へ進む。こっちに行くのは初めて。

 

快適なハイキングコースを進みケルンを目印に左へ。近めでアプローチが心地良い。

岸壁には日差しが当たっておらず、空気自体冷えたまま。こりゃいいや。

それを知られているためか、岩場に着くとすでに2パーティー、5人ほど人がいた。

 

ももちゃん 5.10c ◯

まずはアップ。

このエリアで一番簡単なルート、ももちゃん 5.10cに取り付く。

ただ前日の体たらくで気が重く、珍しく(?)仲間に先行を譲ってしまった。

1ピン目と2ピン目が近いのを察しろ、的なことがトポに書いてあるが、確かにそうらしく仲間が迷っていた。しかし問題なく突破していた。

 

それを見習って自分も続く。2ピン目のムーブはわかっていたらそこまで難しくない。持ちにくいように見えるカンテ側のホールドはフリクションがたっぷりで、ちょっとムーブに思い切りがいるくらい。

上部はガバガバ。ボルトが左面にある中ちょっと右側で進んでしまい1本飛ばしてしまったり。怖がりな自分が飛ばせるくらいガバ。

問題なく完登。

下部の1ムーブがなければ5.10aとかになりそうな感じ。アップには良かった気がする。

 

ゴルゴ13 5.11c ✕✕

次に仲間が選んだのは☆☆☆のトルネード 5.12aではなく、その右隣にあるゴルゴ 5.11cだった。

中間部にボルトがなく、カムを入れて対処することになる。ボルトNP混成のルート。

あとで聞いたらこういうボルトNPミックスのルートが好きらしい。

 

下部が濡れているのでそれに苦労していたり、上部は右側から攻めるのにこだわっていたり。

前に登ったことのある仲間いわく5.11aくらいに感じたというが、とてもそうは見えない。

 

続いて自分の番。

2ピン目は少し左側から攻めると問題なし。

そこからは毎度おなじみのようにテンテン。でも手順をしっかり組み立てるとぐっと負荷が落ちる。

仲間はクラックの上部にC4の#1だけきめていたので自分もそれにならって#1のみ持っていったが後悔した。1本だけだとランナウトして怖すぎる。せめて#0.75も持っていけばよかった……。

それでもまあなんとか次のボルトにたどり着いた。

仲間に「このルートは絶対右から攻めるもんですって!そのほうが面白いですから!」という言葉に従って右から攻めるがまあ確かに面白い。バランシーなデッドムーブを繰り返して悪いホールドを繋いでいく。綱渡り感がある。

しかしそこを攻略できず、降りた。

 

もう一回やったが結局いい感じの手順、ムーブが見つからず、左側から抜けてみた。

そっちは比較的簡単。トポにもそう書いてあるしな……。

でも右側から攻めると面白いのは事実。

 

結局2回目も何回かテンションを掛けていたので敗退。

右攻め左攻め関係なく、結構面白いルートだった。岩が脆いのがアレだけど。

 

11時半頃になると日差しが入り始めた。ここらへんで少し補給をしてから移動開始。

 

砦岩前衛壁へ

少し歩いて登山道に戻り、砦岩前衛壁を目指して登っていく。登山道を逸れてアプローチルートに入ると急登になりキツイ。

途中で頭をぶつけたり。後で聞いたら先行した仲間もそこでぶつけたらしい。ということで注意。

ようやくたどり着いたと思ったらそこは砦岩下の岩というところで、さらに左にトラバースして進むという。思ったより遠いなオイ!

 

しかしそこにあったルートはなかなか魅力的に見えた。しらかば 5.11aというらしい。

機会があったらやってみたい。というかやろうかと思ってたけど結局しなかった。

 

こんな奥には大して人はいないだろう、と思って砦岩前衛壁にたどり着いたら……人だらけでびっくりした。20~25人くらい。

何回か来たことのある仲間も驚いていた。というかその場の全員がその混み具合に驚いていたっぽい。偶然だぞ

 

ひとまず奥の方に荷物を広げて、改めて昼飯休憩を取った。

砦岩前衛壁の下部は木のおかげか日差しが当たることなく、快適。上部は午後から日陰になるためマシになるが、実際上に行くと結構暑かった。

 

お手伝いします 5.10b ◯

砦岩はどちらかというとスポートよりもクラックの多いエリアになっている。しかもワイドめなのが多い。

自分も簡単なワイドクラックをトップロープで触ってみたいと思っていたが、ここまで人が多いとなかなかタイミングが難しそう。

とりあえずまばらにあるスポートルートに取り付いてみることにした。まずは腹ごなしにこのエリアのアップルートらしい5.10bから。

 

ボルト直下から行こうと思ったらえらく難しそうでビビる。あれこれどうなってるの?

流石にここでぶち落ちたりしたくないので諦めて右側から巻いた。

一二箇所ほどカチがあるくらいで、全体的にはガバ。重心移動さえミスらなければ難しくない気がする。完登。

ロワーダウン時に1ピン目をそのまま直上する方法を探って登ったけど、これは緊張感を強いられる。1ピン目を取る前にこれは厳しいなーとか思った。

あとでトポを見たら右から巻くので正解だったらしい。だからトポをちゃんと見ろと。

 

かみなり太郎1P 5.11a ✕◯

「これが目当て」という仲間の完全なる酒乱 5.10bのトライをのんびり眺めたりしてから、登るものに悩む。

登る順番的には仲間の番なのだけれど、疲れているためか意欲がなさそうだった。

 

人も多いので砦岩下の岩あたりにでも移動しようかと思ったけど、そこからこっちに戻ってくるのは大変なので躊躇う。

簡単めなワイドクラックもちょっとタイミングが悪くて挑める状態じゃない。

迷った挙げ句、ドローが掛かったままになっているかみなり太郎1P 5.11aを、ドローを借りてトライしてみることにした。登っているのを見ていると面白そうだったので。

 

出だしに明確な足がなく、左のフレーク状のガバがぶっ壊れそうで怖い。取りに行くのはガバなので、左側の比較的顕著なフットホールドを踏んで勢いよく取りに行った。

2ピン目あたりから進むところでそれほどインカットしていないサイドを使うけれど、下部のその他は基本ガバ。

トポの記載の通り、上部のフェースに入ったところから楽しくなる。そして日が当たっていた名残があり、暑くなる。

右の細いクラックを取りに行くムーブがわからずテンション。取った後も結構バランス感が要求されたり、左手右手の順に悩んだり。

ハング下を左のトラバースして、見えにくいホールドを取りに行ったり、凹角からハング上のスラブに乗り込んだり、さらにそこからアンダーを使ってスラブを右にトラバースしてから最上部に乗り込んだりと、ムーブが多彩で面白い!

ボルトが足元になるシーンがそこそこあり、それも痺れる。

 

トップアウトしたことで手順はわかったけど、どうってことのないワンミスで繋がらなさそうな感覚。

次に書くはさみ虫 5.10dの後、仲間が先行してマスターでクイックドローを掛けて登り、次に自分が登って完登。

面白いルートだった。☆☆評価だけど個人的には☆☆☆。オススメ。

 

はさみ虫 5.10d TR ✕

トップロープで触ることのできるタイミングが来たので触らせてもらった。

左半身を突っ込んで進むのだが、なんとか両足を突っ込んだところで動けなくなる。推進のためにはそこからバランスを崩さないといけないけれど何をどうすればいいのかわからず、まともに進めなかった。

もっとクラックの外側を手でプッシュするなどして使えばよかったというのは仲間の登りを見て知った。

もっと見ておくべきだったなー。

敗退。

 

ばんざいジャム 5.10c TR ✕

17時をすぎるとエリアに人はほぼいなくなっていた。残っていたのは自分達ともう一つのパーティーのみ。

もう体力もないので終了かなと思ったら最後に仲間がばんざいジャム 5.10cを登るという。

トップロープも張るのでぜひ、というのでお言葉に甘えて触らせてもらった。

 

左半身を突っ込んで進むのがセオリーらしいけれど傾斜がきつくてどうもそれができない。

結局右半身を突っ込んで進んだ。でも途中でジャムが上手く決まらなくなり、進めなくなって落ちた。

うーん。ワイド云々の前に基本的なクラック技術がないことをまざまざと思い知らされるぜ。

敗退。

 

下山、宴会

再び薪となる枯れ木を拾いながら降りる。前日の反省の甲斐なく、再び早めに拾い始めて疲れた。

 

この日の夕食は、自分の持ってきたものを食べる余裕がなかった。

というか食材が沢山あるのでぜひ食べてくださいと言われて、そっちに集中してしまった。

いつもいつもありがたい……。

 

薪は持ってきすぎて燃やしきれず。かなりの量を残置することになった。

まあきっと誰かが使うだろう……。

 

この日は少し遅めの23時くらいにテントに入って、体を拭いてから寝た。

自分の場合、シャワーを浴びると余計疲れるので、体を拭くくらいでちょうどいい。

 

この日の登攀はまあまあ……いや、まだまだな感じ。

もっと気合い入れた一手をだしていかんとなあ、みたいな。

 

3日目に続く。

 

kuramiya2.hatenablog.com