- まえがき
- コンディションとか
- ロンパールーム 5.9 ◯
- 秀則コーナー 5.9 ✕
- アストロドーム右 5.10a ◯
- 新人クラック 5.9 ✕
- 昼飯
- アタックNo.1 5.10b △◯
- グランプリ 5.11a ✕
- 帰る、振り返り
まえがき
とうとう冬本番という日々が来た。地元や勤務先などで小雪が舞うのを見たり。
こんな寒い時期は例年どう過ごしていたっけ……と毎年、前年を振り返っている気がする。
去年のブログ内容を確認してみたら、宝塚新岩、豊田のボルダーx2、瑞浪屏風岩という内容だった。寒いのに毎週岩に行ってるじゃねえか。なんだコイツ。
この週末は3連休。貴重な連休なので遠出を入れてもいいのだが、正直遠出ばかりだと疲れる。
ジムや身近な岩場で登り込んで、行ったことのない岩場や久しぶりな岩場でその力を発揮することで満足度が高まるのだ。ダラダラと遠出を連発しても貴重さが薄れる。
というわけでこの3連休には遠出は入れなかった。単発の日帰り登攀のみ。
最近、リードジムでの登攀力が落ちまくっている。というか登攀に関するフィジカルとかは下がっている傾向にある気がする。岩で通用する誤魔化し力とか手順構築力は上がってるけどそればかりじゃね……。
たぶん寒い中岩場に行くより、週末ガッツリとヘトヘトになるまでジムで登りこんだほうが良いはず。
だがそれでも岩場に行く。別に鍛えるため成果を出すために登ってるわけじゃねえんだ、楽しいため登ってるだけよ。しかしより楽しむためには鍛えねばならん……。
そんなことはともかく岩に行くぜ岩に!
前の週はえらい寒い環境で登って懲りたので、暖かい岩場をいくつかチョイスして仲間に連絡を取った。
最終的に瑞浪屏風岩と宝塚新岩の2択に絞られたけど、先にレスポンスのあった瑞浪のほうに決定した。先と言っても10分差くらい。
あと瑞浪だと同乗者が増えて交通費が結構折半できそうなのも魅力的だった。滋賀から瑞浪に行くと、往復で1万円弱かかるので。
前日仕事から帰ってきて、部屋の照明がない(リビングの照明が寿命だったので移植した)中パッキング。
瑞浪というとクラックとスラブ、フェースだ。クラック用のシューズ(5.10のアナサジレース)を入れて、スラブに使うアンパラレルのTN-Proを詰めて、仲間が絶賛していたカチカチなフェースに挑めるようにエッジングの効きそうなスカルパのインスティンクトVSRを入れて、さらにカム、防寒着、多めの昼飯にアルパインサーモボトルを入れたら35Lリュックがパンパンになって参る。
それでもギリギリパッキングできるのなんかおかしくない……?入りすぎ。
外岩の前日なので飲酒はしないでおこう、と思いながら日本酒ほど2杯を飲んでスナック菓子を摘んで暖房の効いた部屋で寝転んで風呂も入ることなく寝た。
意思が弱すぎる。
集合時間は7時半だから目覚ましを6時半にセット、これで大丈夫、朝シャワー浴びる時間もあるから……とか思っておきた瞬間気づいた。7時半は別の仲間の集合時間で、俺の集合時間は7時だ!なにやってんだ!
超特急でシャワー浴びたり準備したせいで朝飯を食べる暇がなく、仲間の車の中で食べることになった。申し訳ない。
岩と関係のない話ばかりになった。
コンディションとか
この日の前日は日本海側に大寒波が来ていて、大雪が警戒されていて名神の栗東~小牧あたりが通行止め。さらに8号線まで通行止めになっていたが15時頃には解除されていた。想定されたほど雪は降らなかったっぽい。
新名神を経由して行くことも考えていたけれど、通常通り名神経由でGO。
この日の瑞浪の天気予報は晴れ、風速2-3m。気温は10~-2℃くらい。
寒いのが苦手というのが最近しみじみと実感することが多かったのでしっかり着込んで行ったらちょっと暑かった。
日差しが気持ち良い暖かさ。冬に晴れやすくて、日の良く当たる岩場はやっぱりいいな。
駐車スペースについたのは9時過ぎくらいだったはず。
いつもこの時間だとアプローチ入口あたりの路肩は満車で、少し上の開けた駐車スペースに停めることになるが、珍しく近くが空いていた。
あれ、もしかして人が少ない?こんなに良いコンディションの日なのに?
実際そうだった。いつもより結構人が少なかったと思う。
といってもこれが3回目の訪問。n=3なので、正しい評価かは不明。
ロンパールーム 5.9 ◯
とりあえずアップに。なんか毎回ここに来てはこれを登ってる気がする。
硬い花崗岩のスラブが久しぶりで、面踏みができなくて結晶のエッジに頼りっきりな危なかっしい登りをした。
シャンクが死にかけのTN-Proだと結晶のエッジ踏みが頼りなくてさらにしんどい。
もうリソールを2回しているので、これはソールを使い切って捨てる予定。
秀則コーナー 5.9 ✕
今回の瑞浪は特に目当てというものがなかった。簡単めなもの適当に登ったれ、みたいなことくらいしか考えていなかった。
とりあえず仲間が登って終了点を残してもらっていたので触らせてもらう。
随分細い。C4 #1は入りそうにないな。とりあえず手持ちの#0.75~#0.3だけぶら下げていくことに。
仲間が「持ってきている小さめのカム使います?」と聞いてくれたけど断った。これくらい1セットだけで行かんとダメだろ、というか取りに行くのも面倒だし、とか思いながら。
出だしでとりあえず下部くらいでしか使えなさそうな#0.75を入れようとして気付いた。入らんわこれ。
とりあえず#0.4をぶち込んで進むが、上部で#0.5が入らないことに気づいた。
カムのサイズ感の把握がガバガバである。
クライムダウンして、#0.4と#0.5を交換したタイミングで、そういやまだ#0.3がギアラックにあったんだ、ということに気づいた。
カムの使用数の把握までガバガバである。ひどすぎる。
とりあえず上まで進むが上部が濡れていて辛い。何回かテンションを掛けてなんとか終了点を掴んだ。
こりゃいかん。後で余裕があったらリベンジしようと敗退した。
後述するけど、結局リベンジの時間がなかった。
カム自体は#0.5~#0.3だけでなんとかなる気がする。
アストロドーム右 5.10a ◯
仲間が面白いですよ、とオススメしてくれていたルート。
カンテの左右のある、右側を登る。少し下地が開けていて、高度感がある。空が青すぎて眩しい。
「この岩場の花崗岩は地元の花崗岩の岩場よりも固くていいですよねー」とか仲間に言いながら、スタートするために右側の微妙なカチを握って体を上げようとしたら欠けた。
スタートはカンテマッチのほうが良かった。
カンテの持ち感がかなり良い。上部に行くにつれて明確な足がなく、スラブを面踏みしていく必要が出ていく。右側に保持できる場所がないので、バランスが肝心。
必死になってスラブを踏み込んで完登した。
確かに仲間の言う通り面白いルートだった。眺めや高度感などのロケーションもいい。
オススメ。
新人クラック 5.9 ✕
別名新人返しクラックとかなんとか。このルートも瑞浪に来るたびに触ってる気がする。
影になっているので少し寒い。地面にわずかに雪が残っていたり。
仲間は昔瑞浪に何回か来ており、その時登りきれてなかったエースをねらえ 5.10bが狙いだった。
その前にこれを登って調子を確認……するところだったのだが、出だしに#2をきめて中間部でテンションコールで落ちた瞬間カムが抜けてグラウンドフォールした。
自分も危うく、左に落ちるところだった。
幸い仲間はロープを敷いていたところに落ちたので怪我などはなかったけれど……かなりビビった瞬間だった。
自分は回り込んでトップロープを張ってトライ。
あかん、全然できない。というかフィストジャムが全然できてない。前より劣化している。
そりゃあ、ここ最近クラックなんかやってなかったから当然である。やらなきゃ劣化する。当たり前だよなあ?
なんとかトップアウト。
これだけに時間を使うのももったいなく感じたので、早々に敗退した。
昼飯
最近カップラーメン迷子である。
これ美味そう!と食指が動くものがなかなか見つからない。
中華の担々麺という感じで、塩気が少ない。スープが妙に多い。イマイチ。
個人的にカップラーメンの担々麺で旨くてコスパが高いのはエースコックの飲み干す一杯シリーズの担々麺。
飲み干す一杯というコンセプトは山や岩場でスープを捨てずに飲み切るというポイントでも相性が良い。
アタックNo.1 5.10b △◯
仲間が中央フリーウェイ 5.12aというルートをやっていて、ビレイパートナーの仲間もやりにいくというので大岩に移動した。
この岩あたりに行くのは初めて。
中央フリーウェイ自体も面白そうだったけれどもう少しクラックを触ってみたかったので、仲間に入門クラックとしてオススメされていたアタックNo.1 5.10bを触ってみることにした。
まずはトップロープで。ちょっとギアをこっちの方に運ぶのを忘れていたので、仲間に終了点を作ってもらった。ありがたい。
ロープは45mでちょうどといった感じ。
取り付きはまっすぐ上がって、下部のスラブは当然ノープロテクション!みたいな代物かと思ったら少し右から入るらしい。
下部のスラブにめちゃくちゃボルトが打ってあって違和感がある。なんでなんだろう。
トップロープでは中間部でちょっと迷ったりしたが、とりあえずノーテンションで上まで抜けることができた。
クラックとはいえど、かなりフェース登りできる部分できるというかやり方次第でそのように解決できる分が多いので助かる。
ちょっとここは微妙だなーと思った中間部をいろいろしながら確認するがなかなか「これ!」という手順が決まらない。やるたびに変わる。
着込みすぎたせいで足先が暑くなっていろいろ試してヨレてきたので降りた。
仲間の中央フリーウェイのビレイをして、悩む。
次もトップロープで、今度はカムをぶら下げて確認して行くか。それとももうリードで行ってしまうか。
感覚的にはカムは入れられると思う。ビビったら落ち着いてクライムダウンしてテンションもできそう。
下部のスラブにはボルトがあるし、グラウンドフォールというところまではいかない。まあ中間部の棚に落ちた段階で大怪我だろうけど。
……うーん、時間がもったいないし、やるか!と意を決してリードで行くことにした。
カムはとりあえず自分の手持ちの#0.3~#4までを持っていく。2セットなんていらねえんだよ!
ある程度決める場所を考えてスタート。
下部のスラブでほんの少しヒヤッとした。
クラックの出だしでレスト、というかメンタル確認。
出だしで#2をきめて……とか思ってたのに明らかに広いしきまらない。やはりカムのサイズ感の把握がガバガバのままである。
中間部で使おうと思ってた#3を入れた。
途中で#0.3を入れて(こいつは微妙だった)、中間部攻略に。ここに#4がバッチリ入った。#4は最上部の右に流れるクラックに使いたかったんだがな……。
でも一番ここにしっかり決めたかったのでいい。
悩んでたところだったけれどようやくフィストジャムがしっかりきまりそのあとサクサク進んで2つに分かれるクラックの左側に#0.75をきめたり。本当は右側に大きめなやつとか決めたほうが良かったんだろうけど。
よしこれは行けるなと右側に上がろうとしたら体が上に進まない。
右足のフットジャムが挟まって抜けない!
オイオイオイこれどうすんだ。マジで全然抜けないぞ。
幸い右肘あたりを右の大きく割れた部分に入れたら休めるので、そこで休みつついろいろ試す。
最後に差したカムは膝あたりなのでこの状態で落ちるとヤバイ。新たにカムを決める余裕も少しない。
結局ここで3分くらい試行錯誤していた気がする。
結局左側をしっかりと保持して、体を正面に戻して落とすと抜くことができた。
その後は問題なし。完登。
やったぜ。
個人的には足が抜けなくてもパニックにならずに解決できたところが良かった。
しかしこれと比べると新人クラック 5.9が難しすぎるなあ。
瑞浪はグレードのブレがデカすぎる気がする。
グランプリ 5.11a ✕
クラックに懲り懲り、という仲間がフェースルートをやりたいということで★★評価となっているグランプリ 5.11aというルートを触りに行くことにした。
一番奥まったところにあり、少し遠いがアプローチはしっかりしているので迷うことはない。
仲間がリードで挑むがまず出だしが結構難しい。悪目のカチをしっかり保持できないと辛い。
岩自体はかなりフリクションが高く、結晶が埋まりまくっているみたいな感じなのだけれど。
中間部は比較的容易。しかしこの核心は上部の抜け、マントル動作にあった。
2ピン目を取った後、マントルに乗り込みをし終わるまでクリップができない。そしてこのマントルが結構難しい。この時点でボルトは足の下。失敗するとどう落ちるかよくわからない。
なんでマントル前にボルトがないんだよ。逆に危ないからか?
仲間は「これは怖すぎる!」と降りてきた。
この岩は上から回り込むと終了点にたどり着くことができる。
そこにボルトのみあるので、クイックドローを連結したもので終了点を作り、トップロープ状態にして降りてそのまま挑んでみることにした。
出だしは仲間が保持した右側のカチを自分は保持できなかったので、その左側を保持、少し狭くなるけれど左側のクラックに保持できるところがあるのでそれでなんとかなる。
仲間のビビったマントルまで行ったが、たしかに悪い!前述の通りこの動作をする際はボルトは足下になり、その上マントル動作に入る前に良い足がそれほどない。
マジかよ。これはリード無理だ。
よっぽど練習して挑まないとできそうにない。
中央フリーウェイ 5.12aをRPした仲間だったが、難しさというかメンタル要求内容的にはこの5.11aのほうが厳しいということだった。
瑞浪のグレード感はよくわからんなあ。トポの表記を鵜呑みしてはいかん。
帰る、振り返り
荷物をおいた展望岩のところに16時半くらいに戻ってくるとまだ明るかった。
徐々に日が長くなっているのを実感する。
別行動していた仲間がなかなか戻ってこないので、「せっかくなので秀則コーナー 5.9もう一回やってみたらどうです?」と提案してくれた。
ちょっと迷ったけどやめておいた。そこそこ満足していたので。
帰りに恵那川上屋に寄っておみやげを買って、コンビニでからあげ棒を買って帰った。
久しぶりに自分の車ではなかったので、車内で寝さしてもらったり。
それにしても久しぶりのクラックだったけれど十分楽しめて、成果もあって良かった。
(とか書いたけどそういや別途クラック登ってたや)
クライミングは遊びの幅が広いのが良い。
ボルダー、リード、クラック、岩質や傾斜に寄って多種多様な楽しみがある。
クライミングの魅力の一つかな。
おしまい