ムイ

もはやクライミング日記

2026/01/24 初めての楯ヶ崎、三国合同エリア

 

まえがき

この週は寒波が到来しており、週末も含めて低温、天気の悪い傾向。

晴れているところでも最低気温が軒並み零下、最高気温も10℃いかないという状態でしんどい。

そんな中、尾鷲の海岸線あたりの最高気温は10℃、風はやや強いけど快晴という予報になっていた。

こりゃここくらいしか行けないな。なら行くしかないなと決めた。

 

紀南にはいくつか岩場がある。その中でも今回は楯ヶ崎にある三国合同エリアに目をつけた。

昨年の初めに出たロクスノの「ナイスミドルな岩場」で取り上げられたり。

ROCK & SNOW 107 | 山と溪谷社

パンプの内藤氏が進めている日本100名ルートでも調査が入っていたり。

https://www.instagram.com/p/DTPADDukh_U/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==

最近何かと目にすることが多かったので。

 

仲間に声をかけたところ、2人ほど参加者がいて合計3人で楯ヶ崎へ出発。

駐車スペース9時着に設定して、滋賀南部を6時半に出た。滋賀南部から楯ヶ崎までは2時間半で着く。そこそこ近い。

道中何もトラブルはなく予定通りに到着。

 

ロクスノやらインスタやらで目にするクライマーが多いし、この寒波の中だと行けるところも限られているから混んでるかな?と思ったら駐車スペースには全く車がなかった。

そして結局自分達以外のクライマーは誰も来なかった。

今のロクスノって影響力が低いのか?それとも関西のクライマーは「雑誌、インスタに取り上げられてたし行ってみよう」的な若い感性(ミーハーとも言う)の人が少ないのかしらん。

 

アプローチ

駐車スペースから少し下ったところに楯ヶ崎への遊歩道がある。

 

しばらく降りると結構新しめの「三国合同」の看板が出てくる。

これを左にUターンしてから斜面を下っていく。

ロクスノには「釣り師の踏み跡に注意」と書いてあったけれど、もろにそれに引っかかってしまった。上の写真の左奥くらいに何本かフィックスロープが張ってあり、それ伝いに降りてしまったのだ。これは間違い。

 

テープの巻かれた木の左側、下生えやら倒木やらでわかりにくいけど踏み跡が繋がっている。

これをたどると青いフィックスロープが出てくるので、それさえ見つければ迷うことはない。

 

海岸線に降りてから、さらに左トラバースしていく。

写真でよく見るパーフェクトブルー 5.11aの白い出っ張ったハングは目立つので迷うことはないはず。

 

着いた時はちょうど満潮のタイミングでアプローチがわずかに水没していた。

波が引いたタイミングで飛び石で渡ったけど、ほんのちょびっと靴が濡れた。

帰りの干潮の時は全然問題がなかった。

 

岩場に到着。

最初は下側の岩の上とかにリュックを下ろしたけど、主に登る場所や取り付きは岸壁の上側なので赤線を引いたあたりに荷物を広げた。登り降りが面倒だし危険なので。

実際ここのほうが平坦なテラスになっているのでオススメ。

 

ちなみに携帯の電波は全く入らない。

 

この日のコンディション

気温は大体14℃くらい。南面で大体の時間は日が当たっていて暖かかった。

ただ風が東から入ってきて登っていない時間はそれが冷たかったけれど、ダウンを着ればちょうどいいくらい。

警戒して厚手のタイツとか履いていったけど普通のタイツで良かったかな。

 

時折予報にない雨がどこから飛ばされてきた感じでパラついた。

帰りに少し北にある尾鷲の街に行くと路面がびっしょりと濡れていた。たまたま雨雲がかすめる程度で来なかっただけらしい。ラッキー。

 

めはり寿司はお好き? 5.9 ◯

まずはアップで。

ロクスノに記載されている通り、出だしが悪い。1ピン目を掛ける前にそれがあるので油断できない。

念のため右側の下部にあるボルトにアルパインヌンチャクを掛けた。

 

久しぶりの花崗岩スラブで、おっかなびっくりな感じで完登。

5.9だけどちょい悪なものを踏ませる部分やムーブがあったりするので気が抜けない。

 

三国一の美女 5.10d ✕◯

ロクスノには「顕著なコーナーを登る」と書いてあるけれど、別にそこまで顕著でもないような。100岩場のトポを見るとコーナーだけに限定して登るような記載に見えるけど、それだと明らかに難しすぎるような。

左の岩に乗って、左の壁から入り込むようなルート取りで登った。チョーク跡もあったり。実際みんなそれで登ってるような気がする。

 

2ピン目からガバ取りが右足が高かったり、意外と難しい。

3ピン目の真上のクラックに小さなホールドがあり、そのチョーク跡を見て保持したら悪すぎて動けなくなり、テンション。

アレコレ探したところ右側に掛かりの良いポケットがあり、そこから右上のアンダーを経由して足を上げて左に戻る、という手順、ムーブが正解っぽいような。

 

もう一回やって完登。

このルート短いけれどしっかりムーブが詰まっていて面白い。オススメ。

 

海洋地形学 5.11b ✕◯

上部がY字を描く形状をしており、見た目、名称ともにグッドな感じ。

自分より強い仲間が取り付いて苦戦していた。これは厳しいそうだなと思いつつもトライ。

 

まず中間部のガバフレーク上部を掴むまでが結構難しい。フレークのサイドは保持れるのだけれどそこまで深くなかったり、バランスが悪かったり。

早々に足を滑らせて落ちた。

核心部はY字の部分。ポケットがいくつかあり、これをどう処理してどう組み立てるのかが難しい。

最初は左側の指が2本入るアンダーに中指薬指を突っ込んで動こうとしたら薬指がパキりかけた。危ねえ危ねえ。

 

仲間のアドバイスで、もう一つ左の一本指ポケットのほうがいいってことがわかった。

一本指ポケットなんてまともに使うの初めてかも。

そのまま右側上部のサイドガバを掴もうとするが微妙に届かない。それだと体が上がらない。

再度仲間の助言で、左側にあるガバポケットを経由することがいいとわかった。

その後のY字上のスラブの動きもボルトが足元ということもあってかなり緊張する。

 

昼飯休憩を挟んだらめちゃくちゃ眠くなった。眠気覚まし的に栄養剤を半分飲んでから、再挑戦。

 

要所要所にシビアな動作があり繋がる自信はあまりなかったけれど、幸いにもすべてが上手く繋がった。完登。

 

これも三国一の美女同様に面白いムーブがたくさん詰まっていて飽きない。オススメ。

 

パーフェクトブルー 5.11a ✕◯

三国合同エリアの看板ルート。関西最高のルートと呼ばれているとか。

 

ただ、明らかに取り付くのが面倒で、昼過ぎで眠く疲れ始めた状態では「もう面倒だしやめとこうかな」とか悩んでいた。

このアプローチをこなす。……めんどくせええええ。

開拓者もよくここにボルトを打とうと思ったなと感心する。

 

この日の干潮は15時。

挑戦するのもアプローチにも最高のタイミングとなっていた。そのチャンスを逃すなんてもったいない。

仲間が登っている間に、まずは取り付きまで空身で偵察に向かった。

あちこちヒヤヒヤするような場所がある。気を抜いたまま体を動かしていたら海に滑り落ちそう。

幸い岸壁のフリクションが良いので、しっかり踏めば滑ることはない。

 

取り付きに到着。

左のガチャガチャした部分から取り付き、ルーフを右に移動して上に抜けるっぽい。下からだと上がどうなっているかはさっぱりわからない。

 

右面の壁にビレイ用の支点があるけれど、このテラスは狭いし傾斜しているのでここで準備をしたりするのは微妙かもしれない。2人が落ち着いているのは難しい狭さ。

 

結局この支点は使わず、仲間は岩にスリングを引っ掛けて伸ばして、それでセルフを作ってビレイをしたりしていた。

カムがあるとよりしっかりとしたビレイ支点が作れるのかも。C4の#1~#3とかが良く効きそう。

ロープは100均の袋に入れてぶら下げたり。IKEAの青い袋とかも同じか。マルチでのビレイスタイルかな。ロープは45mのものを使ったけど十分足りた。

クライミングシューズを履いたりとかの準備はその上の左隣の凹んだところでこなしたり。

 

偵察を終えて戻ってきて「ここまで来てこれを登らないのも、まあ、ないよな。やるか……」と覚悟を決めた。

行き来は面倒なので必要なものをすべて持ち、3人全員で移動した。

 

自分が最初にマスターでトライ。

ハングが思った以上に悪い!上部はガバだろうと思ったらザレていてボロボロと砂が削れる感触が手のひらにある。顕著なインカットガバではなく、スローパーガバという感じ。

左のスラブをしっかり踏まないといけなくて、左に入り込んでいる影響で3ピン目のボルトが見えず、超怖い。手も足も不安しかなくたまらずテンションした。

 

なんとか手探りでドローを掛けてクリップ。

 

その後の右に渡る動作にも一苦労。スローパーガバがスッポ抜けそうで怖い。バランス的に早めに右足を右にやらないと厳しい。

 

こりゃ思った以上に難しいわ。ブルーになった。

その後の上部はガバ、ガバカチの続くフリクション高めなフェース。

どこでも踏めるくらいにフットホールドがあるのだけれど、下部でのしんどさからメンタルパワーが尽きて何度かテンションしてしまった。

あと病み上がりの影響なのか足先が早々にヨレていた。力が入らない。

 

ロクスノには最上部に核心が……とか書いてあったけれどわからなかった。上部は5.10台前半くらいの印象。

これ、ルーフが核心でしょ!

 

続く仲間はあっさりフラッシュした。ルーフ部はドローがかかっていたら楽だったそうな。上部は自分と同じく簡単だと言っていた。

その次の仲間がトップロープで挑む。その後でもう一度やるつもりだったけれど、もう日も沈みかけだしそのまま回収してもらおうかと考え直した。

でも仲間に勧められて再挑戦。

 

ハング部は慣れてわかってしまうと問題なくこなせた。

左のスラブがしっかり踏めているかと、ザレたスローパーガバを自信を持って保持れているか。それでさっさと右足を送れるかがポイントかしらん。緊張した。

 

 

フェース部まで来たらもう大丈夫。落ち着いて進めば問題ないな!とレストを挟みながら進んだが足先のヨレで焦ったり。

でも無事完登できた。

 

このルート、なぜか終了点一つ手前にボロい残置カラビナが掛かっていた。

なんでこんなところに……って思ったけど、これはどうやら下部のハング部の回収やロープを抜いた際に海に落ちるのを極力抑えるためにあったっぽいような。

そのことに気づかなかったので、2ピン目からクライムダウンした。

 

ロープは仲間が上手く引いてくれたおかげか、先端3mくらいしか海に浸からなかった。助かる。

 

最後まで怪我やトラブルなく終了。


食事処「おふくろ」へ

この日は珍しく夕食を食べて帰った。

ここらへんに来るクライマーがみな愛用するらしい、食事処「おふくろ」へ。

食事処おふくろ おふくろ

 

刺身定食2200円。

値段相応の量とクオリティ。茶碗蒸しやひじきの煮物など、小鉢がどれも美味い。

 

あとは眠気に耐えながら帰宅した。

 

振り返り

メイン部分の岸壁にあるルートはどれも短いながらも気の抜けないムーブなどがあって面白かった。

コンパクトながら隙間なく楽しめる感じ。

 

今年の冬は大したものじゃないと思いきや結構な寒さが続いている。

また寒さが厳しい時に来ようかな。

 

 

おしまい