寒さが緩み、週半ばの大雨で雪が減った週末。
中指は診察の結果、腱鞘炎のようでクライミングは1月いっぱいはお休み。
せっかくの休み(?)を登山やスキーに費やすぞと決めて、初めての藤原岳、初めての雪山登山に行ってきた。
今回通ったルート。
いつもは結構ズボラして登山届を出し忘れたりすることがあるのだけれど、今回は冬山ということで前日にしっかり出して出発。
オンラインでの登山届提出サービス、コンパスはそこそこ使いやすかった。
藤原岳は家から車で1時間半ほどで着く、比較的近場の有名な山なのだけれど今まで一度も登ったことがなかった。
ヤマビルで有名ということもあり、避けていたのだ。
日本人ほど筆まめな人種はいない、それに近年のウェブサービスの発展のおかげで雪の具合はネットで調べればすぐにわかった。
前日登った人の記録はすごく参考になる。ありがたい。
9時に現地到着。駐車場は最後の1台のスペースを残して埋まっていた。ギリギリ。
ちょっと出発が遅かったかな?
この時点で気温は6℃。暑い。
先日買ったばかりのワカンは、調べた雪の具合から出番がなさそうなので家に置いてきた。出番はいつになるだろうか。
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暑い。
マジで暑い。
雪を覚悟して履いてきたタイツを脱ぎたい。
でも脱ぐのが面倒なので、上半身のウェアで調整する。
すれ違う人全員に暑いですねと声を掛けたらところ、皆苦笑していた。
最終的に起毛の長袖アンダーウェア一枚になって登った。
4合目からちょこちょこ残雪が見えるようになってきた。
登山道はよく整備されていて、悪く言えば面白みがなかった。
途中の眺望もあまりよくないし……。
8合目に到着したところで、急にどっさりと雪があらわれた。
みんな合わせたように広間でアイゼン装着。
やや拍子抜けした。
なんというか、こう、もっとアイゼン装着タイミングを各自が見計らう的なことが起こると思っていたのだ。モータースポーツにおけるピットストップのように。
自分も装着。
去年買ったものの、出番のなかったmont-bell(カジタックス)のセール品アイゼン、12本爪。
「アイゼン買おうと思うんですけど……」と雪山登山経験者のクライミング仲間に相談したところ「とりあえず軽アイゼンとか6本爪とか考えず、12本買っとけ」とアドバイスを受けて買ったもの。
うまく装着できたのか不安だったけれど、道中グラついたり脱げかけたりすることは一切なかった。
合わせてトレッキングポールにスノーバスケットも装着。
すごい。
12本爪のアイゼンとスノーバスケット付きのポール、安心感がハンパない。
滑るとかそういう感覚が一切起きない。
踏み跡をトレースしたり、踏み跡を無視したり、踏み抜いたり。
夢中で登った。ザクザク感が最高に楽しい。
雪は雨で均され、溶けた後に夜の冷気で固まった具合。
アイゼン歩きのトレーニングにはいい環境だったのかもしれない。
木の歪みが大雪や雪崩があったことを教えてくれる。
雪があっても暑い……。
登山開始から2時間半。藤原山荘に到着。
休日だけあって人は多く、50人以上は居たと思う。
ワカンやスノーシューを持ってきている人も多かったけれど、出番はなさそうだった。
持ってこなくて正解だったな。
少し早いけれど日清のカップラーメン(カレー)を食べて昼休憩。
山頂を目指した。
雪は少ない。
この最後の登りが一番楽しかった。どこを通ってもいいというのがたまらない。
到着。
天気予報では快晴だったけれど、小雪が舞って眺望が悪い。
風も出てきたのでさっさと降りた。
残雪と枯れ木と岩が日本庭園的な光景を作り出しているのを楽しみつつ、あえて踏み跡のないところを歩いて下山した。
まだ足の筋肉が足りていないのか、帰りに膝が痛み出して参った。
帰路の途中、池田牧場のシャーベットを食べたりウサギに和まされたりしながら、無事帰宅した。