ムイ

もはやクライミング日記

2024/04/06 染み出し多しな備中遠征1日目@備中の岩場・長屋坂エリア

 

まえがき

2ヶ月ほど前に行った泊まりの遠征(日和佐の岩場)が楽しかったので、その後しばらくして「備中の岩場に行きませんか?」と仲間に声をかけていた。

自分から泊まりの遠征企画を言い出すのは初めてな気がする。いつも単独で現地集合か、なんとなく予定を合わせて……みたいな感じだったので。

どうせGWもどこか行くだろうし、少し間を空けたいので3月末に行けたらなと思っていたが年度末であることをすっかり忘れていた。確定申告などなど、忙しい人は忙しい。

3月の半ばにようやく4/6~7の間で行くことに決定した。

 

幸い参加者も集まり、さて宿の予約でもするか……いや、せめて2週間先の天気予報が発表されてから……と待っていたら出てきた予報は大雨だった。

こりゃ厳しい。様子見で、と伸ばしに伸ばしていたら天気予報が改善したが、また悪化したり。その間も大雨が降ったりでどうにも天気が安定しない。

 

限界ギリギリ、3日前くらいで気づいたら天気は晴れ予報に好転していた。

このチャンスを逃すわけにはいかない。

 

いかない、が……自分は3月あたりからちょっとした睡眠障害になって体調を崩しがちになっていたり、クライミングのパフォーマンスも上がらなかったりで良いことがなかった。

日和佐の岩場に行くときはそこを意識して体調を合わせ込むピーキングや意図的に強傾斜を登りこむなどしていたけれど、そういったこともできていない。

体重も増加傾向。

 

こりゃ行っても何もできないのでは?

まあでも行くと考えたのだから行くしかないよな。行かなくても何かが変わるわけでもないし。

と、微妙なテンションのまま宿の予約を取ることにした。

 

宿を予約する

元々は朝日堂に止まってみるつもりだったのだけれど研修合宿?で団体さんが予約を取っていたらしく取れず。

以前泊まったことのあるクライマーズハウスくろどりに電話を掛けてみたら空いていたので助かった。ついで布団(1000円)も予約。宿泊代2000円と合わせて3000円である。

宿泊案内 | TCNet 高梁川流域クライミング交流会

 

この日は自分達含めて3パーティー、7人くらいいたみたいだった。

 

いざ出発

滋賀から仲間をピックアップするために尼崎あたりへ。そして賀陽ICまで高速を走り、高梁市へ。

大体4時間弱くらい。

クルーズコントロールの入った車を買ってから、高速は運転が疲れると言うより暇で困る。早く高速だけでも完全自動運転にならないかなあ。

 

権現谷エリアへ

権現谷・ルートガイド | TCNet 高梁川流域クライミング交流会

最初の狙いのエリアは権現谷エリアだった。

仲間の一人がもも 5.12aを登ろうとして登れなかったということもあり、また行ったことのないエリアに興味もあったので。

宿泊先を通り過ぎて、山の奥の方へ20分ほど車を走らせた。道が細く落石があったりでちょっと怖い。

おお、すげえ。聞いてはいたけれど本当に道のすぐ隣にある。

通行の邪魔にならなさそうな路肩に停めてひとまず様子見。

 

……だめだこりゃ。濡れていないルートがない、というくらい染み出している。

この週の水曜日に大雨が降ったその影響が強く出ていた。

早々に諦めて引き返すことに。残念無念。

 

この日の最高気温は22℃予報。晴れか薄曇りといった程度。

引き返す車中の中で「暑そうだけれど長屋坂エリアに行ってみるか」という話になり、車を走らせた。

比較的スムーズに、変に悩んで時間を無駄にすることなく移動できたと思う。

こういう時の判断スピード大切。時間がもったいないからね。

 

長屋坂エリアへ

長屋坂は5.10台や5.11台が充実していて、アプローチも近いため備中の岩場の中では1, 2を争う人気のエリア。

なので、たぶん人がいるだろうと思ったら珍しいことに誰もいなかった。

マジで?こんなの初めてだ。といってもまだ2回目だけど。

百葉箱よろしく、温湿度計を置いてみたり。

気温は予報通り高いけれど、湿度はそれほどない。

岸壁からの染み出しは権現谷同様にある。でも乾いているところも多くまだ登れる程度のものだった。

 

壁の散歩道 5.10b

昔やって面白かったのを思い出して、アップとして登った。

うん、内容があって面白い。そしてやや悪い。完登。

 

フリッカー 5.11c

とりあえず5.11台を登ってみて、余裕があれば仲間の触る5.12台に便乗してみるか、評価の高い5.11台を何か登ってみる、みたいな流れで~という気持ちで取り付いた。

下部の傾斜はガバが多いし、上部も結構顕著なホールドありそうだし行けるだろーと思っていた。その時は。

 

1本目

1ピン目のハングはまあ問題ない。

2ピン目を掛けるポジションが作れない。

「みんなここ使ってるんだろうな」というホールドが左側にあってそれをピンチするのだけれど奥が染み出しでニュルニュルして嫌すぎる!

単に濡れているというより、泥も相まって滑る感じ。

 

傾斜の中で、右手はサイド、左手は滑るピンチという状態で手の荷重を抜けない。次に手を伸ばすガバはそれほど遠くないのだけれど。

なんとか足のポジションや重心移動でどっちかの手の力を抜きたい。でもそれが難しい。

どうにもならなくなってそこで降りた。

 

2本目

カウントダウン 5.12aを触ったものの濡れすぎて無理、ということでこのルートに合流した仲間が下部を解決してくれた。

左足をやや高めに、めちゃくちゃ踏まれて赤く磨かれてるところまで上げて右足を軽くキョン、左手のピンチホールドはさらに濡れるのをためらわず奥にアンダー気味になるくらい突っ込んだらガッツリ保持れるとのこと。その状態なら右手が出せる。

実際やったらその通りだった。……しかし、汚れに行く方向で指を突っ込むのは嫌なもんだ。

 

上部の核心、カタカタ揺れるそこまで良くないキーホールドを右手で取りに行くムーブを考えた末、自分は右トゥフックで解決できることがわかった。

このときの左足のポジションが重要で、やや左側を踏んでおかないとトゥフック解除時の反動に耐えられない。右側のほうがトゥは掛けやすいのだけれど。

その後の左手のガバ取りも、右手の保持がしっかりしていないと出ない。右手のホールディングをしっかりできるくらい余裕を出せるかどうか……。

 

昔、黒鳥の交差点 5.11cを登ったことのある仲間曰く、このルートのほうが難しいとのこと。

 

3本目

トゥフックを掛ける際の左足のポジションを妥協して、右手のキーホールドの保持感を探りつつ解除したら振られに耐えられなくて落ちた。

右手をしっかりカチる形で保持すれば安定するということを確認して降りた。

 

4本目

構築した手順を正しくこなして完登。

 

やれやれ。

5.11ノーマルでこんなに苦労していたら遠征中に5.12台を触るなんて到底できそうにないぞ。

 

クスクス 5.10c

クールダウンに……というより、昔帰り際にこれを触って登れなかったので同じような状況でのリベンジがてらに取り付いた。

下部、1ピン目までが悪い!というか怖い!右足を上げた後、右手を保持するところがどこも悪くて、うっかりが起こりそうで嫌すぎる。

何度か上がっては降りてを繰り返し、なんとか1ピン目を掛けるところまでたどり着いた。

その後はヨレつつも完登。

 

ホールドが見えにくかったり、ところどころパワーを要したりと、良いルートだと思う。

 

宿にチェックイン、夕食へ

時間は17時半ごろになったので宿に向かった。

隣りにある杉田商店で宿代を払い、ついでに買っていなかったトポ(1部1000円、3部ある模様)を買って荷物を置いて、夕食を食べに行った。

 

仲間が中華料理(というか餃子の王将)のチャーハンを食べたいと言うので中華料理屋を探して(残念ながら高梁市には餃子の王将がない)、一番近い白龍という町中華に入った。

ちょっとべっちゃりしたチャーハンが出てきた。

家庭料理に近い感じ。まあでもこれはこれで嫌いではない。久しぶりにこういうの食ったなーという懐かしい気持ちになる。

 

寝る

あとは宿に帰ってスマホDAZNアプリでF1の日本GPの予選を見て、シャワーを浴びて、7時半起きでということを決めて22時半頃に寝た。

普段こんな時間から寝ないので、睡眠薬を服用。

睡眠障害を直すならもっと積極的に飲んでいったほうがいいのだろうけど。

 

2日目に続く。

kuramiya2.hatenablog.com