日中は4月中旬の暖かさ。夕方から雨予報。
今年初めての芹谷屏風岩で外岩リードクライミングを楽しんできた。
前置き
先週の備中の岩場で、石灰岩のリードクライミングに少し熱が入った。
「今年は暖かいし、そろそろ芹谷屏風岩や椿岩に行けるだろ……」と思い、普段一緒行っている仲間に連絡をとったところ、OK。
問題は天気だった。
15時頃から傘マークがつき、以降は激しく雨の降る予報。
しかし、まあ早めに上がれば大丈夫だろうと決行決定。
駐車場について
9時集合でわずかに遅れて到着。
……ん?昨年と様子が違う。
普段使用していた駐車スペースに工事用のプレハブ小屋が建っていた。
休日のためか使用している気配はなかったけれど、避けたほうが良いそうだ。
奥にある駐車スペースに止めた。
周辺を眺めると、工事のためか路肩の泥やたくさん生えていた草木がきれいに片付けられていた。
駐車スペースなんかは前よりも広くなったんじゃないだろうか。
害虫について
日中の最高気温は15℃を超えつつあるので、そろそろヤマビルの活動が観測されてもおかしくない。
SNSでは豊田の岩場に行った人がマダニを報告していたり。
念のため足首周りに虫除けをふりかけた。
ヤマビルは見なかったが岩場には数匹、ブヨが飛び回っていた。
仲間は数箇所刺されていたので、虫除けがあるに越したことはない。
その他
4ヶ月ぶりの急登アプローチはキツいかも……と思っていたけれど、楽しさへの期待がそれを打ち消したのか、全く辛さを感じなかった。
岩場にたどり着くと……暑い!昼から風が出る予報なので涼しくなるかもという心配は杞憂で、防寒具を一切使うことがなかった。
正午は日がよく当たり、もはや暑いくらいに。
岩場には自分たちを含めて4組、計10人ほどがのんびりと登っていた。
ハングルーズ 5.10a ○
ラ・バンバ 5.11aが取り付き中だったので、とりあえずアップに。
これが今日の調子の確かめる一本になるなーと思いつつトライ開始。
相変わらず素直に持たせてくれず、どこか気持ち悪いホールディングやスタンスが多くて、迷う。
完登。
調子は……うーん、微妙、かな?
先週行った備中の岩場の2ルンゼが、ツルッとした大きなコルネをガバっと掴んでグイグイと進むルートばかりだった一方で、芹谷屏風岩は石灰岩特有のギザギザなホールドを拾っていくルートが多い。
同じ石灰岩の岩場でも違いがあるのが面白い。
ブロークンフィンガー 5.11c/d ××○
先週の備中の岩場で5.11aを登りきれなかったことと、アップでのバタバタ感からやや自信を喪失、逃げ腰気味。
しかし仲間から「今日はこれをやるんですよね」と言われてしまい、「やはり逃げるわけには行かないな」と腹をくくった。
ブロークンフィンガー 5.11c/dは、昨年最後に取り組んで結局完登できなかったルートだ。
果たして前回構築したムーブは頭か体の片隅に残っているのか……?
マスタースタイルでトライ開始。
凹角前のカンテ取りは以前ビビリまくりだったけれど、ここは問題なし。
しかし、凹角部のムーブに大苦戦。
前回「ムーブは概ね固まったな」とか思ってた俺はアホや。そもそもニーバーも「決まったフリ」していただけで実際妙に痛くてあまり決まっていなかった。
しかし、今回ようやくニーバーがしっかり決まるのがわかった。膝も全然痛くない。
テンションを掛けながらパートごとにバラしていく、けど、前後のつながりを意識して構築をすすめる。
テンションのおかげでその体勢に入れてるからできた、じゃダメダメなんだよなあ。
下から繋いだときの想定で作らなきゃ。
凹角から脱出、ガビガビなガバと言いたくないガバ取りにも苦戦しつつ、とりあえずトップアウト。
お昼とビレイを挟んで2本目。
凹角でのニーバーの決め方、左足のポジションの移し方がまずく、結局2~3テンション。
……今日登れるのか?これは……?不安でいっぱいになった。
先週も、
- マスターで何度かテンションをかけてムーブ構築
- つなぎに入るけれど、ムーブ構築精度が甘く2回ほどテンション
- ムーブ精度は上がったけどヨレでつながらない
というある種お手本の様な敗退を喫していた。
自信が湧いてこない。完登イメージが出てこない。
いや~な気持ちになりつつ、気合を入れるために栄養ドリンクを飲んだ。
3本目!
先行した人のムーブを参考に、凹角部での保持ホールドを変更。
左足を先に上げてニーバーをよりしっかり決める。
その後は気合じゃあ!
声を出しながらガバを取った。
あとはガバガバゾーンで大レストを挟んで、落ち着いて登りきった。
完登!
外岩リードでのRPグレード更新だ。
達成感があった一方で、「もうちょっとうまくこなせたような気がする」という反省も。
ラ・バンバ 5.11a ×
時刻は15時頃。あと30分ほどで雨雲が来る、という中、最後にトライ。
これはいつも核心部の象の鼻取りでビビったり間違ったりしてうまく行かないイメージが強い。
比較的サクサク進んで「この調子ならイケるな」と象鼻取りまで進んだところ、左手の保持ポイントをちょっと間違えていたり、右足のスタンスを間違えていたりでそこで体が固まってしまった。
1テン。あ゛あ゛ーー。
不甲斐ない登りで上まで抜けて、回収して降りた。
振り返り
16時に麓に降りた頃、ちょうど雨粒が落ち始めた。
結局本降りになるまで時間がかかったようなので、もっと遅くまで岩場にいることもできたのかもしれない。
といっても、新しいルートに挑む時間も余力もなかったので、ちょうどよかったのかな。
今回は幸い成果が出たけれど、まだまだ「出し切れていない」感が強い。
リードジムではもっとキツいルートをやっているはずなのだ。それより強度が低いなら、「①ムーブ構築 ②完登」くらいで攻略できるようになりたい。3本目は蛇足だよ!(そもそも、本当に高強度なら3本目なんてできないはずなのだ)
まあ、その躓きが成長に繋がっていれば良いのだけれど……繋がってんのかなこれ?
とりあえず、先週からの気づきをまとめておこう。
- 完登イメージが湧かずにネガティブな気持ちになりやすいけど、なるべく気楽な気持ちで挑む。あわよくば、ワンチャンくらいのやや逃げ腰な気持ちでもいいから前向きな気持ちを引き出す。
- ムーブ探りは中途半端はNG。これと決めたら全力でやる。
- ムーブ構築は繋がりを意識する。
- 栄養剤(というかカフェインだ)は効果あるっぽい?とりあえず本気トライ20分前にジンクス的に飲む。
次に挑んでみたいルートは……。
あたりかな。
たぶん、また自分への失望を味わうだろうけれど、それでも楽しみだ。