まえがき
今年の梅雨は遅れているらしく、気温は上がるが湿度はそれほど上がらず、雨の日もそこまで多くはない。
つまりまだ外で登れるってことだな!ありがたい。
ただ、こういう天気だとなかなか踏ん切りがつかなくて悪目のコンディションの中をひたすら粘ってしまう……なので諦めるためにも早くシーズン終わってくれー!と頭の片隅で考える人もいるだろう。
幸い今の自分には「早く終わらせなきゃ……」と思うような宿題がない(あるといえばあるのだが)ので、気楽に岩場に行ける。
先週くらいに「金曜~土曜で鳳来の岩場に行きませんか?」と誘われていた。
「天気が良くて、休みが取れれば行きます」と返事をして天気予報を見たところ金曜晴れ、土曜は晴れのち曇り、日曜は雨予報。
よーし休みを申請するぞーとか思ってたらスケジュールにいくつかミーティングが投げ込まれて休みを取るのが難しくなっていた。やれやれ。もっと早く決断しなかったのが悪い。
諦めて土曜に誘いの連絡を入れたところ、幸い参加者がいてくれたので決行。
この日の最高気温は26℃くらいだったような。晴れている朝の時間が一番暑かった。
午後になると予報通り曇り、風が強くなり、それどころか小雨がぱらつくようになって少しビビった。
そのおかげか、結構快適だった。
焼酎代
今回の目当て、というか前回もやっていた。
前回もその前少し触ったときもトップアウトで来ていなかったので今回はそれが目標である。
志が低い?なんとでも言え。
幸い仲間があと少しの状態なので、先に登ったそのクイックドローを借りていった。
全く抜けられそうにないときは回収も任せるしかない、すまねえ……とか思いながら。
でも自分なら一緒に挑んでくれる人がいるほうが心強いしいろいろ参考になることがあるので、借りることは全然気にならない。
仲間もまあ、だいたい同じような感覚だろう。たぶん。
1本目
下部はアップ、もはやアプローチみたいなもの。
というかアプローチみたいなものと言い聞かせながら登る。1ヶ所だけある核心部分は変にためらったりせずにさっさと抜ける。変に詰まると勢いがなくなって後半が続かない。
出だしからしてが悪いんだよなー……初めて触ったときは全く抜けられなかった。
テンション覚悟でアバウトな感じでやったらおもったよりあっさりとできた。昔の苦労は何だったのかと思うくらいに。
その後のクリップのためのホールドが悩ましい。3本指くらいしか入らないカチでクリップしなきゃならないのだけれど、嫌すぎる。
とりあえずそこは抜けて、その後のガバ取り(唯一と言っていいほどのガバガバ)もまあOK。
その後クリップも悩みつつムーブ構築。
ここまでが前半、序の口というところだろうか。
その後の右面に入るところ以降から、このルートが本格的に牙を剥いてくる。
ツルツルなカンテをピンチして進まないといけないところが2回ほどあって、それがすっぽ抜けそうで本当に嫌だ。しっかりと握っている、これは抜けないと信じながらじゃないとムーブを起こせない。メンタルと集中力を消耗させられる。
なんとか前回たどり着いたところまで来て、そこで50分ほど経過していたので降りることにした。
45分を超えると集中力が続かなくなってまともな手順構築、ムーブが作れなくなる。
話によると1トライは40分以内に収めることが最近のリードマナーらしい。
へー……心がけまする。
幸いこの日は岩場が空いていて、他にここを登ろうという人もいなかったため、仲間3人で交代交代好きにやらせてもらった。
2本目
下部のムーブの再確認、それから再度上部の探索、という感じで取り付いたら下部が一気にノーテンで行けた。
おお?ちょっと意外。もっと詰まると思っていたのに。下部はもう完璧である。
以降はテンテン。もう少し良い手順やムーブ、ホールディングがないか探りながら進むがなかなか見つからない。
そんなことをしながら進んだためかなり時間を使った。
1本目の到達点まで来て、仲間から聞いたフットホールド、というか「これマジで踏むのかよ!」みたいなところを改めて踏んでなんとか最高高度を更新した。
そして仲間から何度も聞かされていた一番最後の難しい悩ましいパートに突入。終了点前にこれがあるのが本当に厳しい。
もうこのとき45分を回っていたので、とりあえずトップアウトすることだけを考えてがむしゃらに試す。
仲間は右から攻めていたみたいだけれど、自分は左から入る方法を試した。
手数を増やして持ち替えをして、うっすいカチを握ってこなす。これ絶対繋がらんわと思いながら。
そしてなんとかトップアウトできた。目標達成。
3本目
昼過ぎから雨がパラつきはじめて、予報では18時頃には大雨になるという。
このとき16時くらいだったような。
指皮が少しヒリヒリするし、2本登ってヨレも溜まっていたので抜けられるか悩んだけれどもう一回登ることにした。
挑まなきゃ、時間がもったいない。
下部はスムーズ。2本目から2手ほど進んでテンション。
ここからもう少し手順やムーブを練り上げていかないといけない。先が長い。
2本目と同じようにより良い方法がないか探りながら進む。
30分でトップアウトした。
とりあえず抜ける、という点では安定してきたような。
たぶんマスターで行っても行けると思う。これで一人で挑むようになっても大丈夫そうだ。
ようやくルートへの挑戦権を得られたというところだろうか。
帰る
岩場を降りて車に乗って走り出したところで大粒の雨が振り始めた。18時前くらいだったか。天気予報通りだ。
間に合ってよかった。
名阪国道の片道1車線規制はまだ続いているけれど夕方に渋滞に巻き込まれるということもなく、スムーズに帰った。
仲間を下ろして「ラーメン食いてえな」とか思ったけれど雨が本降りになったりもう地面道になったりで家にそのまま帰って完全メシの汁なし担々麺を食べた。
箱買いしたので家にストックされているのだ。
いつも岩場から帰ってきた時の疲労困憊感がない。登り足りていないかも。とか思いながらビールを一口二口飲んだら猛烈な眠気が襲ってきて布団に寝転がったら意識が落ちた。
翌日起きたら喉が痛い。中途半端な飲食状態で寝たせいか逆流性食道炎になったっぽい。慢性化しないよう気をつけねば。
シーズン終わり?
来週から天気予報はずっと雨マークとなっている。
とうとう梅雨突入らしい。
これからの週末どう過ごすかなー。
まあ少しでも登れるなら近くの岩場に行って、行けないときはジムに行くしかないのだが。
鍛えるとか考えずに、楽しさ最優先で過ごすぜ。
おしまい