
- まえがき
- 梶賀の岩場へ
- コンディショとか
- ジェットボイラー 5.10c ✕◯
- ポケットモンキー 5.10d ◯
- リトルマーメイド 5.11a ✕◯
- 潮騒のメモリー 5.11a ✕◯
- アリュート 5.10a ◯
- 帰る
まえがき
元々は普段休みの合わないクライミング仲間から「マルチピッチに行きませんか?」と誘われて鬼ヶ牙でマルチの予定だったのだが、この3連休の週末は大寒波が到来。
鬼ヶ牙あたりの天気は晴れときどき雪で気温も低く、その上風も強い、よくよく調べたら雪が積もっているという状況らしく早々に諦めた。
なら代わりにフリークライミングに、暖かく晴れやすい瑞浪に……と思ったらここも雪予報になっていた。
残されていたのは南の海岸線の岩場くらい。
近畿の南の海岸線の岩場というと、楯ヶ崎、ナサ崎、尾鷲近辺など昔から聞いてはいたが行ったことがなかった。
改めて現地までの時間を確認してみると、滋賀から2時間半ちょっとくらい。まあまあ許容範囲。高速代に関しても新名神→伊勢自動車道→紀勢自動車道で2500円くらいなので結構安い。
とはいえ、2人で行くとちょっとためらう値段になるので誰かいないかなーと待っていたら連絡が入り、4人ほど集まったので決行となった。
第一候補は梶賀の岩場。第二候補に最近流行りのカナトコ岩として、6時に滋賀出発の予定を立てた。
この週末の金曜は飲み会があり、睡眠時間と睡眠の質が最低の朝を迎えた。まあいつものことなのでいまさらなんとも思わねえ。
7時頃に土山SAに着くと、そこら中に雪が積もっている。元々行く予定だった鬼ヶ牙も新名神から眺めると雪景色だったので行かなくて正解だった。
そのまま車を南下させ続け、しかし最終目的地は曖昧なまま。
伊勢自動車道あたりでようやく梶賀の岩場に行くことが決まった。決め手は仲間の「アプローチのしんどくないところ」という一言だった。
カナトコ岩は30分ほどのアプローチをこなした後に懸垂下降、帰りはユマーリングで登り返す必要があると聞いていたのでちょっと気が重かったのだ。最近登り返しで滑落事故があった、というの聞いていたし。
自分は登り返しをまともにやったことがない。そのためのアッセンダーを一応持ってきたはいたが、結局出番はなかった。
梶賀の岩場へ
梶賀の岩場に最も近い紀勢自動車道のICは賀田というのだが、ここで降りるとコンビニに寄ったりするのが手間なので尾鷲北ICで降りた。
尾鷲は国道沿いにいろいろ店が並んでいるので何かと便利な感じがする。
そのまま国道を走るのだが、交通量の少なさにビビった。三連休の初日だというのに全然車が走ってない。むしろ休みだからいないのか。ともかく全く車が来ない。道が結構いいのに全く交通量がない。
岩場までにすれ違った車は5台以下だった気がする。
梶賀トンネルの近くに停車。そこで荷物を整理していても全く車の姿がない。どういうこと……?

アプローチが遠いとまで言わなくてもそこそこ長いのかな?と思ったけどそういうこともなかった。
トンネルの横にある踏み跡から入り、少し下って足場の悪いトラバースをこなし、最後岩場に降りる。そこら中にフィックスロープがあるので迷うことはない。張り過ぎなくらいに。

ただトラバースや岩場への下降はヒヤッとするような場所があるので事前にヘルメットを被っておいたほうが良いかもしれない。

コンディショとか
前述の通りこの日は大寒波が来ている日で、尾鷲の天気予報での最高気温は10℃くらいの晴れ。
しかし岩場についた直後は日が良く当たっているおかげか気温計は14℃くらいを示した。

西北の風6mという強風のためか波が高く、たまに風が吹き込んだけれどそこまで辛いほどの風は来なかった。
この岸壁は東面なので朝は日は当たるが徐々に日が逃げていく。昼過ぎには全く日が当たらなくなっていく。
最初14℃だった気温は徐々に下がり、帰る17時頃には6℃まだに下がっていた。
なんだかんだ寒かった気がする。
しかし地元に比べたらマシ、結構暖かいから……とか自分を誤魔化しながら登ってた。厚手のタイツやレッグウォーマーとかをしっかり着込みながら。
寒いの日のコンディション的には昼前くらいが最高なのかしらん。
岩場には自分たち以外に2パーティー、計10人いたくらい。
ジェットボイラー 5.10c ✕◯

まずはアップに、近くにある人気っぽいルートから。トポに記載されているハート型の顕著なポケットはマジでハート型でかわいいぜ。
まあこれをサクッと登って、仲間が狙っている5.12aのルートを触ってみるかな~とか思っていたのだが、甘かった。
まずこのルート、出だしが悪い。カンテ側はフリクションが良いがガバではなく、あとは正面に2本指が入る小さなポケットがあるのみ。そして足も良くない。
自分は左手ポケット、右手は悪いカチでスタートしたが足がすべらないかヒヤヒヤしながらハート型にポケットに手を出した。
その後はカンテ側に足を乗り込んだりするが、バランスが悪い。足を左側に張りたいシーンが多いのだが、そこはカンテ側の向こうの空中なのだ。
中間部のフェースのホールドは思った以上にインカットしておらず、迷ったり戸惑ったりしているとパンプしていく。
結局3ピン目を抜けたあたりでテンションをした。やれやれ。アップのつもりがガチである。
というかこのルート難しいよ!5.10cと思って気軽に挑んだら駄目なやつだった。

何度かテンションを挟み、手順を固めてから降りた。自分同様に寝不足で不調な仲間も同じようにテンションしていて少しホッとしたり。
2回目は手順を固めたにかかわらず結構パンプして完登した。
おそらく重心移動、向きや位置の悪いフットホールドの踏み方などなどしっかりしていたら、難しくないのだと思う。
思った以上にテクニカルなルートだった。
結構面白い、中身のあるルートだったような。オススメかな。
ポケットモンキー 5.10d ◯

5.10cでテンションするようなら、結構辛めなグレード感なのかも?とビビって5.10dをチョイス。
比較的長めなルートで、面白そうに見えたので。
取り付いてみるとそこら中で岩が削れる。ボロボロな花崗岩で、ガバを掴むと縁がパラパラと砂利になって体にこぼれてくる。
これはヤバイのでは?どこが欠けてもおかしくない。小さなインカットホールドは全く信用できない。
おっかなびっくりという感じで登りきった。
ルート自体は軽快なガバが続いて高度感があっていいのだけれど、脆すぎて仲間にオススメできるものでもなかった。なのでドローを回収して降りた。
ちなみに海岸線で金属が痛みやすいためか、どのルートにも残置のカラビナなどはない。降りるときは結びかえが必須である。
リトルマーメイド 5.11a ✕◯

仲間がチョイスしたルート。
調子の悪い仲間は上部のマントル部分でえらく苦労をしていた。左側から攻めると非常に難しいらしい。
そんなに?素直に右側から攻めたらいーじゃんとか思いながら自分も取り付いた。
2ピン目~4ピン目まで、微妙にバランシー。要所要所にガバがあるのだが、素直に動けない。迷わなければなんてことないのだが、ちょっと迷い込むとえらく苦労する。
そして4ピン目、終了点手前のマントルが仲間が苦労していた通り難しい。右側から攻めてみるが素直にやると返す手が左手になって、右側は保持れるところがなく詰む。
その棚の少し右にドガバがあったり、右の壁が近いのでそれを使えば簡単だが、「さすがにこれを使うとダメだろ」と仲間と二人して使わないようにしていた。たぶんその選択であっていたと思う。
右から攻めるのを諦めて左のフェースから攻めてみるが手詰まりになり、テンション。
その後いろいろ試した結果、カンテへのレイバック体勢から左手の薄い水平カチでバランスを取りつつ右足を乗り込ませ、上手く乗り込んで右膝を当てると両手が離せるくらい乗り込めるムーブが出来上がった。これは面白い。
2回目はなんてことなかったはずの3ピン目の周りでめちゃくちゃ苦労した。核心に熱中しすぎて関係ないところで詰まるあるある。
なんとかぎりぎり抜けて、上部のマントル核心は問題なく再現できて完登。
結構面白いルートだった。
ちなみにあとで仲間が登った際、踏んだホールドが吹っ飛んでフォールしていた。脆いところが多い。

潮騒のメモリー 5.11a ✕◯

★★★の5.11のスタンダート的なことがトポに書いてあるルート。
仲間が上部の4ピン目まわりで結構苦労していたので、そこが難しいのだなと把握しながらスタート。
下部はハイアンダーが多く少し緊張を強いられるが、基本ガバなので問題なし。
中間部は少しボルト間隔があるけどこれまた基本ガバ。水平クラックでハンドジャムが楽に効くので休むのにちょうどいい。
4ピン目あたりのクリップ、そこからのガバ棚あたりまでが核心だろうか。
中間部まではスイスイ行ったが4ピン目掛けたところで少し手が冷たくてパンプして、仲間が苦労していたことを思い出して次の手が悪いと見てテンションしてしまった。

結局、そこまで警戒するものでもなかった。しっかり手順を作ればどうってことはない。ない、のだが、ロワーダウン中に確認したら異様にヨレていてできなかった。
あーこれ、この間の日和佐でもあったやつだ。妙なヨレが出て回復してこないやつ。
なんだろうな、これ。太ったからか。それとも寒さで無駄に力が入るせいか。
ちょうど隣のルートをやっている人がいたので、それを待っていたらようやく回復を感じられたので2回目のトライ。
特に苦労なく完登できた。
このルートは結構ジムっぽい気がする。
グイグイ登る感じがそうだろうか。よくわからない。
アリュート 5.10a ◯

最後に、クールダウンとして。
ガバが続きまくるルート。ゆっくりと確実に高度を上げて行けるのがシンプルに楽しい。
これこそアップに登るルートだったと思う。

気づいたら17時を回っていた。日が長くなったもんだ。
帰りはヘルメットを被って帰った。
そういやクラックもあるということでカムを持ってきていたのに、結局使うタイミングを逃した。
1本くらいNPルートを登っておけばよかったかな。
帰る
帰りは珍しく飯を食べて帰ろうという話が出て、仲間が前に訪れたという割烹田舎という店舗によって刺身定食を食べた。

最近暖かめの海岸沿いの岩場を訪れる機会が多いせいか、魚を食べてばかりな気がする。
煮付けが美味い。あと(たぶん)ハモのポン酢和えみたいなのが美味い。
こういうものは比べるものではないだろうけど、刺し身に関しては四国のほうが美味いなあ。
帰りはガムやら飴やらで眠気を誤魔化しながら運転。
新名神に戻ったところで路肩にめちゃくちゃ雪が積もっていた。そうとう降ったらしい。というか降り続けていた。
こんな日は登れてラッキーと思うべきかな。
どうにもテンションもパフォーマンスも上がらず、外もジムもパッとしない登りが続いている。
原因探しが続いている。

おしまい