前日まで雨。当日は濃霧から晴れ。
金比羅山でマルチピッチの練習をしてきた。
登ったことのないY懸尾根のルートを登ってみることにした。
北尾根より簡単らしいのでシステムの復習がメイン。
ダブルロープでのマルチピッチのシステムを念のため事前の確認したところ、いくつも致命的なミスが発覚。
こりゃイチから覚え直しだ、と凹む。
Y懸尾根のルート自体は登山と変わりなく、むしろロープが重く邪魔。
3ピッチ終了してもまだY懸の頭につかず、もう2本のロープを2ピッチくらいを首で担いで登りきった。
途中歩いたほうがいいピッチがあるんだな……知らなかった。
Y懸の頭で昼飯休憩。
日差しがキツく、日が当たるところはよく乾く一方でそれ以外は湿気っていた。
昼飯後はY懸の頭の南面を懸垂下降で降りて、ホワイトチムニーへ。
日の当たりやすい上部はともかく、下部や地面はジメッと湿っていた。
ここでもマルチピッチの練習。
ほとんど使う機会のなかったナチュラルプロテクション、カムとナッツのセットを試みる。
チムニールート 5.4にあるクラックを使って、これでもかというほどプロテクションをセットしてみた。
クラックを見て、サイズを選んで、向きを選んで、差し込んで、効きを確認して、もしもダメならやり直して……。
うん、自分の限界のギリギリのところでは、こんなことはまだまだできないな。
登る技術もプロテクションを取る技術も、何もかも上達しないと。
先は長い。
日が暮れ始めた頃、最後にサラワリ 5.10aをリードで登った。
一度登っているけれど、ムーブを忘れ気味。でも前よりもスムーズに、自信と余裕を持っていくことができた。
ヘッドランプを着けて、完全に闇に包まれた濡れて滑る岩の登山道(下降路)を通って下山。
マルチピッチの練習は月1ペースくらいでやっておかないとダメだなあと、しみじみと思った。