梅雨の大雨で週末外岩に行けぬ中、久しぶりに新規ボルダリングジムを探訪。
京都市南区(桂近辺)にあるボルダリングジム、PUSH THE LIMITに行ってきた。
この記事はこのボルダリングジムに行って抱いた個人的な印象を書いている。
アクセスについて
京都でのボルダリングジムの新規出店が落ち着いて、しばらくした2019年の4月頃にオープン。
桂に新規ジムがオープンすると聞いたときは、「世間のボルダリングブームも一段落して、ジムも過剰出店気味。顧客の奪い合いも激しく閉店もチラホラ聞くようになったこの時期に出店?……すごいな、なにか勝算があるのかしらん」と無駄に失礼な心配をしたのを覚えている。
特に立地にびっくりした。
JR京都駅近くの普通のみ止まるJR駅から歩いて10分……アドスムム西大路店と立地条件がかなり似ている。
これは顧客の奪い合いが起きるのでは?と思ったものだ。
駐車場は店の前に8台分(実際は10台くらい停めていた気がする)。
訪問した日が雨だったということもあるのか、そもそも車でアクセスしやすいのか、ほとんどの人が車で訪問していた。
171号線の久世橋近辺といえば役所から主要渋滞箇所としてマークされているようなところなので、あまり車のアクセスが良い印象がなかったけれど……実際は違うのかもしれない。
https://www.kkr.mlit.go.jp/osaka/jyutai/kasho.pdf
ジムの設備などについて
物販はチョーク、チョークバッグとちょっとしたクライミングウェアのみ。クライミングシューズは扱っていない?
ジム全体が木の作りであることを全面に押し出しており、入り口や受付周りには観葉植物が沢山。オシャレで癒やされる。
この「木」を全面に押し出す感じは、京都にある別のボルダリングジム、ルカ・ラ・ガームを少し思い出した。
レンタルシューズはMAD ROCKのもの。
壁近くの休憩スペースにはMAD ROCKのクッションチェアが置いてあり、これがなかなか座り心地が良かった。
荷物置き場はいくつかあり、貴重品ボックスも完備。
自販機、コーヒー、レンジなどもあり設備が充実している。
その上、手洗い場x2、足洗い場、ゴミ箱まで!
設備の整い具合、ゴージャスさにびっくりした。すごい。
また、このジム最大の特徴として「キッズルーム」が用意されている。
小さいお子さんの安全な遊び場が用意されているので、親子連れの方や、子供がまだ幼いクライマー夫婦などにとっては最適かもしれない。
ちょっと角度のキツイ階段を登って2Fに行くと、ストレッチスペースと休憩スペースがある。
すごいの一言。
基本を抑えつつ、さらに見たこともないトレーニング器具まで揃っている。ここまでトレーニング器具が揃っているジムは(滋賀彦根にある ぐっぼるを除いて)なかなかない。
ストレッチ用のマットが複数あり、ストレッチスペースが大きく取られているのは個人的にかなり嬉しい。
手前のハンモックが休憩に最適だった。思わず買いたくなるほど。
奥の休憩スペースは1グループ様までといった感じだけれど、非常にリラックスできる作りになっていた。随所に施設利用者に対する細やかな気配りを感じる。
壁構成・課題について
一枚板に徐々に角度をつけるシンプルな壁構成ではなく、3D壁となっている。
それほど大きくない店舗面積で、スラブ、垂壁、凹角、バルジ、ルーフ、強傾斜と概ねの壁の種類を揃えていた。
長く続く傾斜はなく、傾斜の後は垂壁かスラブとなっている壁構成がほとんど。
同時に登れる人数は最大で8人くらいだろうか。それほど壁の高さはない。5m弱くらい?
壁にはA、B、Cとアルファベットで大きく識別名が貼ってあり、これがわかりやすくて助かる。「B面の~」みたいな感じで話がしやすい。
少なくとも「ヨセミテウォール」とか名前をつけられるよりはずっといい。
キッズルームがあるなら、もちろんキッズウォールもある。
なんか妙にカッコいいな!
課題についてはそれほど癖のない、スタンダードなものが多いように感じた。
施設のサイズからか、手数は少なめのものが多い印象を受けた。大体10手くらいで終わる感じ。
常設課題はラインセットを意識されており、色やホールドが統一されていた。
また、ちょうど訪れたタイミングでマンスリー課題の提供を開始されており、ホールドがまぶされ始めていた。
今後マンスリーごとにじわじわホールドが増えて、まぶし壁になっていくのかもしれない。
キャンパスボードもあるよ!
利用者について
経験者・常連と初心者の割合は5~8:1くらいだったような気がする。
女性もそこそこいた。普段女性が来ないようなジムをホームとしているので、ちょっと不思議な感じ。
14時くらいから急激に込み始めて、マット前がほとんど埋まった。
ただ、みんなのんびり登っており、「隙を見て行かないと壁に取り付けない!」みたいな緊張感を強いられることは起こらなかった。
後からスタッフの方に聞いたところ、たまたまとてつもなく混雑した日だったらしい。
ジム全体の印象
個人的に、「京都で一番快適に過ごせるクライミングジム」かもしれない。
木造を押し出した構成、観葉植物、休憩スペースの充実感、課題のスタンダード感など、リラックス要素が多い。
休憩をはさみつつ、メリハリを効かせて楽しく仲間と登るのに向いている感じ。
その店舗作りのおかげか、利用者はみんな和やかに登ることを楽しんでいるように見えた。
ガチガチに鍛えたい!新規性のあるものに挑戦したい!自分を試したい!みたいなジムとは少し違うと思う。
ちょっと気分転換しよう!のんびり楽しく登ろう!みたいなときには最適。
また来てみたい。