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もはやクライミング日記

クライミングシューズ「evolv nexxo(イボルブ ネクソ)」を1ヶ月ほど使ってみた感想

この記事ではevolvから販売されているクライミングシューズ「nexxo(ネクソ)」について、使ってみた個人的な感想を書いている。

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イボルブの輸入総代理店 evolvJAPAN【イボルブ・ジャパン】 あなたのクライミングをトータルにプロデュース|商品詳細

Evolv Nexxo Climbing Shoe

Evolv Nexxo Climbing Shoe

 

自分にとって4足目のクライミングシューズ。

相変わらず近視眼的な内容で、そのうえ最近はクライミングシューズの良し悪しがわからなくなってきた感が強いけれど、そこら辺はご容赦いただきたい。

購入した理由

安かったからだよ!

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なんと4,000円(税抜き)。脅威の75%OFF。思わず値札を2度見した。

ちょうど初めて購入したクライミングシューズであるレッドチリのコロナVCRが外岩使用でボロボロになっており、代わりのシューズをどうしようか悩んでいたのだ。

1時間ほど悩んだ挙句購入。

足型について

全体的に細い。ヒールも細くキツイ。

たぶんだけど、標準的な日本人の足型にあまりマッチしていないのではないかと思う。

そのせいか人気がなく、今まで履いている人を一人しか見たことがない。

サイズもかなりキツイ。

他のクライミングシューズでEU37.5~38を履いている自分でもEU40が限界だった。

足が標準~大きめな人からするとその段階で選択肢から外されてしまう。

 

不思議なことに、自分にはマッチした。

手持ちのシューズの中で一二を争う履き心地の良さ。

(裏返して言えば他の人から快適と言われる足型は自分には合わない可能性が高いわけで……)

シューズの特徴

ダウントゥ、ターンインがキツイ

公式サイトやオンラインショップの画像で見て分かる通りダウントゥとターンインが結構キツめ。

ターンインのキツイシューズは自分にとって初めてだったので、しばらくの間はかなり戸惑った。

足先の一番美味しいポイントがこれまでのシューズからズレている、体重のかかる場所が違う。

自分のホームジムは強傾斜だらけかつダイアゴナルを駆使して登る課題が多く、クライミングシューズのアウトサイドを多用することもあり、最初のうちは違和感と頼りなさが絶えなかった。

といってもこれは慣れの問題で、何回か使っているうちに気にならなくなった。

ソールについて

やや硬め。

柔らかさで足先で張り付いて登るタイプのシューズではなく、エッジで登るタイプ。

足先がかなり尖っているのでジブスなどに乗りやすく、体重をかけやすい。

ソールについてはメーカーがよくわからない……ビブラムといった有名なメーカーのものではないらしい。

ただ、滑って困るといったことはほとんどなかった。

剛性について

少し硬く、強く踏み込むとバネみたいに反発してくる。

小さなホールドに乗っていて体重が少し抜けても足先がズレるということがない。

乗り込むときも飛び出すときも反発力がサポートしてくれる。

このシューズの最大の特徴にして最も良いところだと思う。

ヒールについて

せまい分比較的尖っていて、刺さりやすく使いやすい。

今まで使ったシューズで順位付けすると……

  1. インスティンクトVS
  2. ネクソ
  3. コロナVCR
  4. ソリューション(すまない……結局慣れなかった)

みたいな感じ。

体重がかかった時にかかとがすっぽ抜けそう!ということもなく、強めに引っ掛けに行ける。

トゥ(トゥフック)について

トゥについている広く分厚目のラバーのおかげで引っかかりが良い。

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ダウントゥがキツイ分、トゥフックをかける際に必要な足首の角度がキツくなるものの、それを補ってくれるフリクションの良さがある。

ベルクロも上部に1本のみなので、トゥの動きを妨げてくることがない。

履きやすさ・脱ぎやすさについて

基本構造はスリッパタイプ+ベルクロ1本なので、脱ぎ履きがスムーズにできる。

同メーカーの大人気シューズ、シャーマンも見習って欲しいくらい。(3本ベルクロきらい)

(余談だけれどevolvのカタログにはシャーマンのベルクロ2本を取っ払ってラバーで覆う改造方法を紹介していた。……それで売り出したらいいじゃないの?)

用途について

自分はこのシューズをほとんど外岩専用のシューズとして使用している。

室内でも何回か使ってみたことはあるし、ほとんど問題はない。

ただ、インスティンクトVSのほうが使い勝手がよいので、今のところ室内での出番がない。

限界ギリギリのトライにおいて、自分にとって信頼できるのは(まだ?)インスティンクトVSなのだ。

 

どちらかというとボルダリング向け、というか短期決戦用のクライミングシューズなのではないかと思う。

ルートクライミングに使うにはダウントゥ・ターンイン・足先の尖り具合が極端すぎて、レストのときにうまく体から力を抜けないことがあった。

レストのときは反発されずにベッタリと乗って休みたい。

まとめ、その他

足型が合う人にとっては優秀なクライミングシューズだと思う。

このシューズを買った後で外岩の3級をオンサイトできたり2級を登れたりしたので、自分にとって不満は一切ない。

 

安かったから買ったという出会いから、正直自分に合わず安物買いの銭失い(といっても元値が安いわけではないけど……)に終わるかなとそれほど期待はしていなかった。

それなのにこれほど良さを感じさせてくれるとは、嬉しい誤算だった。

 

在庫も取り扱いも徐々に減っていっている印象が強い。

オンラインショップでも在庫品をセール販売しているものばかりだ。

わざわざこのシューズを探して買う……とまではお勧めしにくい。

世の中にはもっと最新の、もっと人気のシューズがたくさんある。

人気なクライミングシューズには人気の理由があるわけで、それをスルーしてマイナーなシューズに行くのは勿体無い気がする。

 

たまたま目について安かったという巡り合わせがあれば、買っても損はないクライミングシューズだと思う。足型が合わない場合を除いて。