この冬一番の寒波が到来した週末。
晴れてよく乾燥した冬日。
左手の薬指をパキってから20日ほど経った。
回復は思ったよりも順調で、日常生活で痛みを感じることがなくなった。
当初の予定では2月末になるかもと思っていた回復具合だ。
細かく確認すると、薬指単独で負荷をかけると痛むらしい。それ以外はほぼ問題なし。
つまり、リハビリクライミングが開始できるってわけだ!
嬉しすぎんよ。
もちろん外岩だって負荷のない課題を選んで挑めば存分に楽しむことができる。
この週末はまた一人、低負荷なロープクライミングを楽しんで手を慣らすつもりだった。
念のため、いつでもお誘いをかけてもらえるように、いつも外岩の取りまとめをしてくれているAさんに「来週末からまた外岩誘ってください」とお願いするつもりでLINEを入れた。
僕:最近は岩行ってます?(←現状の外岩頻度を確認するためのジャブ)
A氏:明日は恵那よ
僕:恵那!? 空きはありますか?(←返信まで1分未満)
A氏:一人あいてるよ
~以下略~
……やっちまったZE。
久しぶりに恵那笠置山のボルダリングエリアに行けるかも!?という期待と興奮で当初の予定が秒オーダーで蒸発した。
まあ、しょうがないよね。行ける機会を逃すわけにはいかぬ。
行けばどうなるものか。危ぶむなかれ。迷わず行けよ。行けばわかるさ。
唯一不安だったのが寒さと雪だった。
Yahoo!天気予報の積雪レーダーでは笠置山の中腹から白くなっていたが、岩場ではほんの少し木陰に残るのみだった。
仲間の狙いがあるテンプテーションBエリア、モスブリッジに到着。
近場ではお目にかかれない、とんでもなくそそる岩だ。
ガバも多めで指に優しそうなのが助かる。
「自分、簡単なのしか触らないっスから……」と宣言し、マットを後から運びやすいよう外側に配置。
薬指をいたわるために小指とテーピングで連結
まずは東風 6級を登った。
全面ガバかと思いきやちょっとなるいところがあって探りまくった。完登。
気温は5℃前後。日が当たれば10℃弱まで上がる。岩はまだ冷えており、触っていると指の熱を奪われた。
続いてガバだらけなゴールデンルーフ 初段の後半部分もバラした。
そして……狂った予定がさらに狂いだす。(そもそも狂うのが予定通りとも言える)
せっかくだし触らないともったいないよね、とゴールデンルーフ 初段にスタートから触り始めた。
幸いなことに、指の痛みはなし。
リハビリ目的のクライミングにしては贅沢すぎる課題だった。
点滴で栄養補給をしていた患者に対して、お粥でなく近江牛ステーキをぶちこまんばかりの所業。
……患者(クライミング欲)が望んだのですから……医療チーム(理性)は患者の意思を尊重したいと思います。
今回は省エネ、無駄なヨレに伴う不測の指の負荷を避けるために、みんなのムーブを観察しまくり、パクりまくる。
トライ回数を減らしつつ、バラしまくった。
そして繋ぎに入るも、ルーフ内で体の引きつけ続ける体力が足りない。何度も落ちた。
やはりレスト期間の影響があったらしい。体が落ちる。
とりあえずお昼食べて再度挑んでみるか……と休憩を入れた。
寒さを考慮してブランケットを持参。キャンプ女子かな?
休憩しているうちに日差しは去り、少し風も通り始め、そして体が冷えて固くなり、ヨレていった。
ゴールデンタイム終了。
ゴールデンルーフ敗退。
最後、残りの時間で石神岩に行った。
みんながサゴジ 初段を触る中、一人シャクジスタンド 4級を触った。
左手に負荷をかけないようなムーブ、スタンスに苦慮する。そして上部をコントロールする体力、故障を悪化させない余裕がないので降りた。敗退。
スラブ 4級にも挑戦した。
よくわからん。
最後の最後でこれで行けそうだな!という手順、ホールド、スタンスがわかったものの猫パン気味に指が外れて落ちた。敗退。
全く成果がない一日だった。
しかし、久しぶりに恵那笠置山に来れて、代表的な課題が触れて楽しかった。
20日もレストしたわりには登れたんじゃないかなと思ったり。(自分にゲロ甘)
こんな贅沢はほどほどにして、手順を踏んで体を元に戻していくぞ。