ムイ

もはやクライミング日記

2023/05/05 疲れ、意識が低い@甲府幕岩

 

前日は小川山

kuramiya2.hatenablog.com

 

むくりと起きたら見知らぬ天井……というわけでもなく、いつもの車の天井だった。

どうやら着込むだけ着込んで寝落ちしてしまったらしい。

ここは道の駅南きよさと。北杜市よりも気温が2~3℃低いことがあるので注意。

 

清里の別荘地に8時30分に集合で、目を覚ましたのは6時頃だった。

健康的。体に疲れは残ってるけど。

とりあえずトイレに行ったり、朝ごはんを食べたり、二度寝したりダラダラと過ごした。

 

鯉のぼりが多数かかっている。ここはこれが名物らしい。


8時頃になるとにわかに混み始めた。まだ8時だぞオイ。

GWの影響なのか、もともと人気な道の駅なのか。どんどん駐車スペースが埋まっていく。

店舗の開店準備も始まっていた。なにか美味そうなものもありそうだし、食べていきたいけどさすがにこの早朝にオープンはしない。

全員で乗り合わせていくために車中泊の荷物を片付けてフルフラットにしていた後部座席を元に戻し、集合場所に向かった。

 

ホンダのFREED+のトランク下部の収納スペースはこういうときに役立つ。

自分の宿泊荷物を下のスペースに突っ込んだ。

 


甲府幕岩へ

前日に、この日は瑞牆のカサメリ沢に行くか、それとも甲府幕岩に行くか悩んだ。

瑞牆は行ったことがない。行ったことがないところは行きたい。

しかし疲れが出てきていたので、そういうときに知らないところに行くとヒヤリハットなリスクが高い。

ということで一度行ったことのある幕岩を選んだ。

 

このブログでの言及は少ない。

去年行ったときは右手中指の痛みでテンションが下がっており、ブログの更新が疎かになっていたのだ。

いまさら書く気もないので、今回が初めてまともに書く記事となる。

 

今日もいい天気だ。

3000m級の山が見えるのはいいなあ。

 

北杜市から45分ほどで到着。

幕岩は南面で日がよく当たって暑い。なのであんまり人はいないかも、とか思ってたらめちゃくちゃいた。

メインとなる駐車スペースはすべて埋まっていた。多分車は10台以上停まっていたと思う。

 

その割に岩場に人が大量にいた……というわけでもなかったので、乗り合わせする人が少なかったり、分散していたり、開拓途中らしい奥の岩場の方に行っている人もいたのかもしれない。

 

幕岩は岸壁というかエリアごとに第一幕~第四幕というオシャレな呼び名がついている。

それぞれの幕ごとに20以上のルートがあり、充実感が半端ない。その上、ルートの質も高い。5.11台が豊富なのも嬉しい。

アプローチが短いのも魅力。車を降りて5分で一幕に着く。第四幕まで歩いても10分くらいか?

こんな岩場が近所にもあればなあ、と心底思う。

 

前回は第一幕の豊穣の森で登っていたけれど、今回は仲間の狙いのスモーキーマウンテン 5.12cのある第四幕、山椒王国に行くことにした。

 

自分は相変わらずの無目的。登れそうなやつ、面白そうなやつを登るだけ。

よくないパターン。

 

第四幕についたら3パーティー、7人くらいが登っていた。

低グレードなルートは空いていたので、簡単なやつから取り付くことにした。


森であそぼう 5.10c/d

カンテを中心に攻めるルート。☆☆なルートで、トポには「意外と悪い」的なことが書いてある。

 

仲間が先行して登って「ここのグレードは辛いなー」と言っていた。

というのも、まともにトポを見ておらず、仲間も間違って伝えていたためこれを5.10b/cだと思っていたのだ。

自分もそのつもりで取り付いた。

 

幕岩の岩質は凝灰岩。とてもガビガビしていて指皮への攻撃性が高い。

かと思えばツルツルなところもあったりと、なかなか変化に富む。

このルートはガビガビなところばかりだった。

 

カンテが体の中心近くに来るせいか、ホールドやムーブを探すのが難しい。

持てるところはいろいろあるのはわかるのだけれど、しっくり来ない感が徐々に高まっていく。

そしてわけがわからなくなり、テンションを掛けた。ああー……。

しっかりムーブ構築してトップアウト。もう一度。

別の課題を挟んで、休んだ後に登りきった。

 

面白いルートだと思う。

5.10b/cと言われればたしかにそうなのかな……ホールドがわかって自動化できれば負荷的にはそうなのかも……なんて思った。

嘘か本当か、「幕岩の開拓時は周りにナメられないように辛めにグレードをつけた」なんて話を聞いていたし、これがここのスタンダードなのだろう……。

 

でも他の人から5.10c/dですよと教わり、まあ納得。

確かにそれぐらいのグレードだと思う。

わかれば負荷が下がる。オンサイトやフラッシュは厳しいっす。

 

隣りにあるパストラル 5.12aを仲間がトップロープでも良いから触りたいというので、クイックドローを回収しつつ隣のルートに掛けていった。

ちょっとコツがいるけれどスイスイとこなせた。

……こういう微妙な要素ばかり上達している気がする。


森からのおくりもの 5.10b

(写真を撮り忘れた忘れた)

森であそぼう 5.10c/dを1回登った後、待ち時間の間に取り付いた。

 

短くガバが多いけれど、中間部あたりが悪いホールドを使って距離出しする必要があり、その先が手を出すまでわからなかったりで「ん?」となる。

甘くはない。

ここで登ってたら強くなるだろうなーと感じた。

 


日差し、だらだらと

昼を迎えて気温が上がり、日差しも強くなっていった。

風もあまりなく、暑い。

 

影になる休憩箇所もあまりなく、というかもう移動が面倒だったので直射日光にあたりながらご飯とか食べてたら如実に体温が上がっていった感じがした。

だるい。

熱中症とまでいかないけれど、連登の疲れも重なって辛い。

しばらく他の人のビレイをしたり、登攀を眺めたりばかりしていた。

 

途中、彩雲を見た。それでも元気は出ない。

 

仲間が登って「そんなに面白くない」と言った☆☆☆なルート、ブラッキー 5.11bに取り付くか、あるいは……とウロウロしたり、木陰でダラけていたりした。

思考能力、判断能力が低下している。

全体的にデバフがかかっている感じ。


一応パストラル 5.12aトップロープで触ってみたけれど、1ピン目にすらたどり着けず、諦めた。

難しすぎない、これ?


シルキー 5.11b

ようやく狙いを定めて、シルキー 5.11bを触ることに決めた。

見た目面白そうだったので。あと☆☆なルートだし。

仲間が先行した後に自分が取り付いた。

 

1ピン目がやや高く、ちょっとドキドキする。

その後のムーブもなかなかテクニックというか精度が要求されるもので、面白い。

2ピン目周囲のホールド、スタンス、ムーブ選択も難しい。いろいろあるのはわかるけれど、何が最適なのか……悩む。

トポには「パワーで解決可能だけど、テクニックも使いたい」みたいなことが書いてあったけれど、たしかにそれが分かる内容だった。

たぶんゴリ押しでも突破できるだろう。でも次が続くかどうか。テクで負荷を落とすのが賢明。

3ピン目以降は難しさはないけれど、油断はできない。ガバが増える一方でそれに比例するようにピン間隔も遠くなる。

 

総じて面白く、質の高いルートだった。

1回登って、しばらく休憩を入れた。

夕方になると風が出てきて、ようやく涼しくなってきた。グッドコンディション。

しかしもう気持ちがヨレていた。

「完登する」というより、「とりあえず触っとく」みたいな意識でスタート。

 

ムーブ構築をなおざりにしていた2ピン目のクリップでのスタンス、3ピン目に至るスタンスが曖昧すぎてテンションx2。

あー……クソクソandクソ。

 

完登に対する意識が弱すぎる。

疲れとか言い訳にしかならんよ。


風呂、飯

北杜市清里、解散場所に戻ったのは19時頃だったと思う。

もう疲れていたのですぐ出発することにした。

といっても今から高速を使って帰ると深夜料金にならない。3割引はさすがに見逃せない。

 

なので風呂に入りに行った。前日と同じくたかねの湯。

昨日よりも浴室の様子がはっきりわかった。相当疲れてたんだな……。

 

次は飯。

どこで食うか悩んだがPA/SAで食べることにした。

そこで食事取れば、ちょうど深夜料金の適用が効く程度の時間に調整ができるパーフェクトプラン。

諏訪湖SAあたりで食べるか、他のPAで食べるか悩む中、「中央道原」の看板が目に入ってきた。

中央道原PA(パーキングエリア)下り | サービスエリア・お買物 | 高速道路・高速情報はNEXCO 中日本

 

中央道原……ちゅうおうどうげん?

中原みたいだな。中国か?

中原を制するものは天下を制する。

 

名前に惹かれたのと、飯はSAよりもPAのほうが良いこともあるから……と思い寄った。

頼んだのはあまり見慣れない唐揚げとろろ丼。

コスパ良い。うまい。満足。

 

ちなみに中央道原PAは、「中央道の原PA」という意味であって一連の語句ではない。

たぶん他に原という名前のパーキングエリアがあるのだろう。

今調べたら日本で2番目に高い位置にあるPAらしい。へぇー。

 

そしてぼちぼちなペースで帰った。

23時あたりで眠気がピークになったので、伊吹PAあたりでちょっと一眠りすることにした。

 

座席を倒して単に目をつぶるだけ。寝心地が良いわけでもないし、15分くらいで起きるだろ……と思って目をつぶったら1時間半ほど時間が飛んで翌日になっていた。

 

疲れている、とはこういうことなのだ。

もう深夜料金のための時間調整など不要になったぜ。イェイ。

黙々と車を走らせた。


振り返り

大型連休のクライミング遠征、東西に2個セットというのは初の試みだったけれど、まあ反省点は多々あった。

後半戦がパッとしない。せっかく行くならもっと真面目に登れ。

ちゃんと下調べをして、目標を立てろ。

まあ適当に行って適当に触る醍醐味というか乙な楽しみもあるのだけれど、疲れてくると判断力決行力が微妙になるので何か指針があったほうがいいなとは思った。

 

しかし、特に怪我も故障もなく、無事に帰宅できたので良しとしたい。

無事是名馬。馬ではないが。

 

そういや、NHKマイルカップで馬券を当てた。

ありがとうウンブライル。

 

ああ、連休が終わっていく……。

 

おしまい。