ムイ

もはやクライミング日記

2023/08/19 増水が良し@サカサマ谷

 

まえがき

週末にどこに行こうか決めあぐねたまま金曜日を迎えてしまっていた。

千石岩で朝練か、また御在所の砦岩でも行くか。

地元の岩場で朝練をしてもいいな。でも暑いからジムでもいいな……。

週末はまた猛暑日予定。この暑さの中、外でフリークライミングに付き合ってくれる仲間は少ないし、彼らを消耗させるのもどうかなという気もした。

 

そもそも最近クライミングに関する熱意が落ち気味なのも感じていた。こうやってどこに行こうかと悩んでいるのはその証拠。

惰性で、とりあえず登っている感じがある。

右手の中指が微妙に痛い。できれば秋シーズンまでに完治させたい。なら休んで最近サボって衰えている体幹のトレーニングでもしたほうが良さそうだけれど、なかなかそいういうこともできていない。

てな感じでダラダラと。

よろしくない。

 

沢登りに誘ってもらっていた仲間に、ジャブ的な感じで「沢行く予定ありますか?」と聞いたら比良山地にあるサカサマ谷という沢に行く予定だという。

ずいぶん洒落た、というかRPGジュブナイル小説にでも出てきそうな名前だな。

 

沢。沢か……。

未だに面白さがわかっていない感じある。

いや面白いは面白いのだけれど、「最&高でした!」とまでには至っていない。

まあそんな状態になることなど滅多にないのだけれど。

神経質なので濡れたりあちこち汚れるのが心理的なブレーキになっているのかもしれない。

……沢に向いてねえな……。

 

ちょっと悩んだけど参加させてもらうことにした。

行かねば分からぬ。

 

今回辿ったルート

 

サカサマ谷へ

サカサマ谷は比良山地の西側、葛川に注ぐ沢の一本で、蓬莱山と権現山の間くらいにある。

遡行図の本や他の人の記録などを参考に駐車スペースを探すが……どこにするか悩んで何度か付近を往復した。

結局旧道に入る手前の空き地に停めた。

 

前回の反省を活かしてちゃんとギアを持ってきて、食料品などすぐ使うもの用に3Lの防水バッグを使った。

着替えや靴など使わないものは15Lの防水バッグへ。

これは当たりだったかな。

 

今回は入渓まですぐということなので最初から沢靴を履いてスタート。

実際本当にすぐだった。10分もかかってなかったような。

 

水が多い

葛川の流れからして水が多そうだなと思っていたけれど、沢の流れは……。

……水、多くない?

という話を仲間にしたら「水多いですね!」という返事が。

やはりか……。

 

でもそれがかなり良いアクセントになっていた。

このサカサマ谷というのは沢のグレード的には級のつかないくらいのものらしい。

それが増水のお陰でかなり楽しめる感じになっていた気がする。

よくわからないけれど。

 

ただ、増水してなかったら登って楽しかったかも、といったところが登れないのはちょっと残念だったかも?

 

水は冷たい。空気は生暖かい。

その寒暖差を楽しみながら進んだ。

 

この沢は簡単な小さな滝がいくつも出てきて、飽きない。

グイグイ高度を上げる感じが楽しい。

途中で苔むした橋が出てきたり。

 

でも増水してなかったら楽しみは半減していたと思う。

話によるとこの日、この沢のもうちょっと北側にある奥ノ深谷は水が多すぎて撤退したパーティーがいたそうな。

 

途中で二股、左に進むところを気づかずに右に進んでしまった。

ので引き返したり。20分ほどロス。無事分岐に戻ってきたところで昼飯休憩を挟んだ。

 

きれいな苔にきれいなきのこ。

最後の方は遡行図がうまく読み取れなかった。

チョックストーンがあると書いてあったのだけれど、どこだったのだろうか。

三股とも書いてあったが、その支枝もわからず、その代わりにいくつかの分岐が現れた。

基本的に左を選択した。

 

水が途切れた当たりで分岐の真ん中の緩やかな尾根を歩いたところ、小女郎ヶ池と小女郎峠を見下ろす笹の生え揃ったピークにたどり着いた。

奥には蓬莱山が見える。

 

小女郎ヶ池で沢装備を外して、比良の稜線を権現山方面へ歩く。

 

景色がいいので好き。

 

カンカン照りというわけでもなかったけど、風があまりなく暑かった。

変わった雲を目にしたり。Vサインしてら。

 

権現山から葛川に下りるルートに関しては、他のパーティーで尾根伝いにショートカットしている人もいるらしいよ、ということでそのルートを選んで下山してみたけれど……結構悪かった。

傾斜がきつい。

林業の人が入っているみたいだけれど、基本的整備はされていない。

倒木が邪魔になったり。ブッシュがあったり。

それでもなんとか無事下山できた。

 

振り返り

なかなか充実した時間を過ごせたと思う。

もう少し登攀要素があったほうが楽しいかな。

とはいえ「これは面白い登りだ!」というスラッとした?人の都合の良い滝などはない気もする。

水に逆らって登るのは難しい。メガネが飛びそうになるし。コンタクトやゴーグルとか考えたほうがいいのかもしれない。でもそこまでするのもなあ。

 

素人の沢のシーズンもそろそろ終わりだ。

猛暑日じゃない日だとどんどん寒くなっていくのだろう。

 

あと1回行くか行かないかくらいだろうか。

 

おしまい