まえがき、コンディションなど
土日は晴れ、最高気温は18℃くらいという天気予報。
本当に冬なのかい?
この気温だとリピートを続けている芹谷屏風岩は暑そうなので、久しぶりに椿岩に行くかと仲間に声をかけた。
仲間の大半は椿岩に区切りがついていたり、そもそも全ルート完登者もいるくらいなのでどうかなーと思ったけれど幸いにも行きますという返事をいただけた。
自分がやることは決まっている。後少しのところで完登を逃したシザーハンズ 5.12a/bのRPだ。
改めて記事を探したら2ヶ月も前のことだった。こりゃキツい。メモっているとはいえ細々としたムーブを忘れている。
でもここまで暖かくなる日はたぶんもうないだろう。すなわちこの秋冬シーズンのラストチャンス。
いやーこういうプレッシャーのかかる状態は辛いねえ。特に今は調子がよろしくないので、プレッシャーを楽しむ余裕がない。
でも行くしかねえ。
駐車場に9時頃着いた。ほぼ埋まっていた。混みすぎ。
全員が椿岩目当てのクライマー、というわけではなく登山者が大半だったみたいだ。
岩場にはだいたい25人くらいいた気がする。
スターウォール 5.11dが人気で、後は岸壁の右側が大人気だった。
しばらくしてから時計+気温計をセット。
気温は16℃くらいまで上がった気がする。風も少なく、岩はよく乾いていた。
コンディションとしては申し分ない。ただ日の当たりにくい岸壁の左側の岩はやや冷たく、握り込むようなムーブが続くとすぐに指先の感覚がなくなった。
余談だけどこの気温計の上にくっつけている百均のデジタル時計の表示がたまに消えるので、前日の夜に分解して直した。「えぇ……」と言葉が出るくらいの脅威の省エネ構造で、直すのにちょっと苦労して、そのせいで寝るのが遅くなり集合場所にわずかに遅刻した。申し訳ない。
アップにトンキー飯店 5.10b
いつもなら長くて日当たりもよいうモンキージャスティス 5.10bをアップに使うのだけれど、時間が惜しいのでトンキー飯店を登り、隣のシザーハンズにクイックドローを掛けて降りることにした。
トンキー飯店の出だしのムーブで悩みまくった。たぶん体が動いてなかったせい。
シザーハンズにドローを掛けて降りる最中に要所要所でムーブを確認。
覚えている場所もあればそうでない場所もあるが、まあこなせそうだということは確認できた。
シザーハンズ 5.12a/b
葉っぱが枯れてかなり日が当たるようになっていた。
少し暖かい。ヌメるなどということはなく、フリクションは完璧。だが触り続けていると指先は凍える。指先に力を入れると血行が悪くなるのでなおさら。
1本目
出だしのムーブのポジションがイマイチで早速テンション。
いや、そうなることくらいはわかっていたので焦りはしないさ。確認だ確認。
というわけで3テンくらいで抜けた。
収穫は前に苦戦していた4ピン目から上に上がるムーブ。楽なフットホールドの選択が見つかった。
……これをもっと早く見つけてれば2ヶ月前に完登できていた気がする。まあ、そういうこともある。
タイツを履いたりした状態で登ったので、指先以外は少し暑かった。
2本目
どのタイミングでトライをするか、悩む。
たぶんチャンスはこの2回目か3回目かどっちかだろう。4回目はかなり怪しい。
服装のチョイスも難しい。登ってたら指先冷たいし、どれくらい薄着で行くか?
寒がりだしタイツ履いたままで行くか?などなど悩んでたら仲間が半袖で登ってたので素直にやや薄着になり(でも他人からすると厚着なほう)でトライ開始。
1ピン目のポケット取りヨシ。2ピン目のハイアンダーもぎこちないながらもヨシ。
2~3ピン目も動きや保持が微妙だがまあなんとかなった。
ここらへんでもう指先が冷たくて冷たくて保持感がなくなった。期が滅入りそうに鳴ったので「指がつめてー」とか声を出したりした。
3ピン目~4ピン目への核心ムーブ、なるいアンダーを持って乗り込むムーブでは、左手感覚が全然なかった。
もう一か八かという気持ちで体を上げた。これはパワーよりもバランスとかそういう類と思われる。
上部で休んでも指の感覚が全然戻ってこない。首筋に当てて温めてダメ。あまりにも冷たいので口に含んで温めようかと思ったけど途中で我に返った。そんなことしたら終わりだ。
何度か下に腕全体をシェイクしていたら血が通ったらしくわずかにマシになったので、残りのセクションをこなした。
完登。
2本目で登れてよかった。この時、まだ正午を迎えてなかった。
もうちょっと待ったほうが岩が暖まってコンディション的に良かったのかもしれない。
なにはともあれ、チャンスをものにできてまあ満足。
個人的にはもっとこの5.12a付近、5.12-くらいのグレードのルートにもっと挑みたいな。
河原の岩へ
次に何を触るか。仲間が登っているアトム 5.12a/bは明らかに不向きな感じなので食指が動かなかった。
なので椿岩のメインの岸壁をコンプリート済みの仲間に声をかけて、河原の方に行ってみることにした。
意外と日差しが入る。谷底なのでもっと寒いと思いきやそこまででもなかった。
ただ14時過ぎくらいからじわじわと気温が下がっていったので、メインの岸壁よりも寒いのは事実と思われる。
銀閣 5.11c?
おそらく銀閣 5.11cと思われる一番左端のルートから取り付いた。
正確な情報はわからない。黒いやや古いハンガーの入ったルートが、オリジナルなルート(銀閣 5.11cと金閣 5.12b)なのだろう。
https://www.asakin.com/anpchskywall/guide/tsubaki.htm
この岩はいくつかボルトが足されてよくわからないルートが追加されている。
ホールドはどれも汚れまくっていて、ブラッシングをする必要があった。その上いくつかのホールドは揺れるものもあったり。ハンガーも古そうだし、怖え。
1本目
テンテンでホールド確認な感じ。
2ピン目あたりが核心だろうか。上部はガバだけれど傾斜が強いのでなにげにヨレる。
というかシザーハンズのトライですでにヨレ気味だった。
2本目
最上部で余力がなくなって止まった。
こんなにガバガバなのに情けない。
3本目
気合いで完登。ガバをゴリ押しで掴んだりしていたので手のひらに穴が空いた。
5.11cというグレードらしいけれど、難しさ的には5.10dくらいと思われる。何か見落としがあるか、全然別のルートなのかもしれない。
それはともかく、近畿では数少ない強傾斜な石灰岩ルートで、登っていて爽快感がある。オススメ。
下地がよく、高さも8mくらい。上部はガバが豊富なのでボルダーとしても登れそう。
ボルダーグレード的には3級くらいになるのかも。
ハイボル好きな人はやってみたらどうだろうか。
金閣 5.12b?
仲間がトップロープでトライして全然解決できていなかった。
便乗させて触らせてもらったけれど、2ピン目すらたどり着けない。ヨレてるのか単純に強度が高いのかの判別もつなかった。
ボルダーが強い人なら全然こなせるような気がする。
もう疲れたので触るのは1回だけにして終了。
早めの15時でおしまい。
あとはメインの岸壁に戻って仲間を待ったりした。
帰り
RPしたし祝杯でもあげるか、とラーメン屋に寄ろうと思ったら(祝杯の杯はラーメンの杯である。当然だよなあ?)結構混んでいた。
待つほど元気でもなかったのでスーパーで日清の冷凍台湾まぜそばを買って帰った。
あいかわらず美味い。
来週からは再び芹谷屏風岩のデッドライン苦行に戻ることになりそうだけれど。
ちょっと他のところも行きたいなあ。
たまにはボルダーとかも。
おしまい。